ゲーミフィケーションとは何か

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ゲーミフィケーション―<ゲーム>がビジネスを変える

井上明人氏が出された新刊について要点をまとめました。
かなり濃い内容ですので、一部割愛。是非実際にお手にとって読んでみてください。

まえがき

本書は「ゲームをしない世代」と、
「ゲームで遊ぶ世代」の両方に向けて書かれている。

既に通説となっていることを分かりやすく伝えるのが目的ではなく、
あくまで「ゲーミフィケーション」という新しい現象が何であるのか、
著者としての一つの解釈を投げかけるものである。

「ゲームの力」は確かに存在する。
この一冊をとおして、「ゲーム」がビジネスの世界や社会にどのようなインパクトを持つのか世界観を示している。

ゲーミフィケーションとは何か

【ゲーミフィケーションの定義】
「ゲームの考え方やデザイン・メカニクスなどの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用するもの」

→2011年、米ガートナー社が注目すべき大きなTechnologyの一つとして「ゲーミフィケーション」という概念を選出し注目が集まる。
→2014年までにグローバル企業2,000社のうち70%以上がゲーミフィケーションを導入すると予測されている。

【ゲーミフィケーションの効果】
楽しませながら、「人を動かす」ための動機付けができる

例:バラク・オバマ大統領の勝利の影にはゲーミフィケーションがあった
→マイバラクオバマ・ドットコム:ユーザーから見るとあたかもRPGのように、簡単な支援活動から徐々に支援活動のレベルがアップしていく。
→結果的に、選挙のための資金集めや支援者の拡大を達成できた。

【どこまでがゲーミフィケーションなのか】
・必ずしもコンピュータ・ゲームである必要はない
・誰かが行動する場所に少しだけゲームの要素を入れてやるだけで成立する
・シリアスゲームとの違いは、「シリアスゲームは社会の様々な問題をゲームの中に持ち込むことだが、ゲーミフィケーションはゲームを社会の様々な場所に持ち込むこと」。

【ゲーミフィケーションは簡単に始められる】
例:カルマ・カップ
→マイカップを持ってくると10人目・20人目・・・は飲み物が無料になる
→この簡単な仕掛で、マイカップを持ってくる人が増えた

【ゲーミフィケーションが進展した理由】
1.測るテクノロジーの進歩
:センサー、ライフログなどで数値化が容易に

2.インターネットの「フィードバック」の高速化
:例えばFacebookの「いいね!」ボタンなど。スマホの普及も貢献。

3.ゲーム世代が成熟
:ゲームに慣れ親しんだ層が増えた

ゲーミフィケーションを考える

【STEP1:着想】
2パターンに分けて考える
(その方法については、文字数の都合で割愛。)

1.既にある行動の中にいかにゲーム要素を持ち込む
例:ダイエットや禁煙をいかにゲーム要素を盛りこんで楽しくするか

2.新規にゲーミフィケーションを立ち上げる
例:フォースクエアなどのサービスを立ち上げる

【STEP2:つくりあげる】
重要なポイントは二つ
1.プレイヤーがゲームをたのしむ順序の設計(※ゲームニクス的な)
2.ゲームのルールなどメカニクスの設計:「MDAモデル」
→様々な手法がある(本書に詳細に記述)

【STEP3:洗練させる】
①テストプレイ、②リリース後に分けて考える

【ゲーミフィケーションに関する諸問題】
・「ゲーム脳」の批判は十分な論拠がないが、ゲームにはマイナスの面もあるのは確か
・だからといって「ゲーミフィケーションは良くない」→×
・ゲームの力が大きいからこそ、諸問題が起こる。マイナス面に対する一定の配慮が必要。
・何でもかんでもゲーム化すれば良いわけではない。

【理想のゲーミフィケーション社会とは】
・やめても良いゲーム、多様なゲームであることが必要
・誰でもその設計に関われることが重要
・議論はまだ始まったばかり。本当のしあわせな社会に向けあり方を継続的に考えていくべき。

感想

「ゲーミフィケーションの教科書」になる可能性を秘めた本。
個人的には、最後のあとがき部分に非常に共感しました。
「ゲーム」をめぐる議論は真面目なものと捉えられづらく、時として議論すらままならない場合があります。
今こそ、「ゲームのちから」を信じ、そのちからで世界を変えていく時ではないでしょうか。

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