自己プレゼンの文章術より実用文を書く技術を紹介!

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自己プレゼンの文章術 (ちくま新書)

就活を控えた学生にお薦め

(まえがき)
「文章を綴る目的は人の心をどうつかむかということに尽きる」(中略)最も切実に作文力を要求されるのは就職準備の時だ。その後のキャリアにおいても、そこで培われた作文力、つまり構成力と文章力は強い武器になる。

実用文を書く技術について、どう書くかよりも何を(何のために)書くかを重視し、「内容第一主義」と「自分中心主義」の二本柱で説明する。

実用文の特性とそれに対しての心構え

実用文は感想文やエッセイ・評論、文芸作品とは異なる特性がいくつかある
・特定の目的がある 
 →主題を明確に伝えること

・特定の読み手がいる
 →相手を意識すること

・伝達スべき必須の内容項目がある(目的と、書き手読み手間の関係により決まる)
 →簡潔にかつ正確に書くこと。要点・結論は先に言うこと。

・効果・成否が問題になる。「相手がいい文章だと褒めてくれても、相手が目的にそって動いてくれないのであれば失格」
 →相手を動機づける 

・文章としての良し悪しを客観的に評価しやすい。
 →奇をてらわずまっとうに対処すること

実用文の審査ポイント

レベル1 かならず伝えなければならない必要情報を満たしているか
レベル2 絶対必要とまでは言えないが、あれば望ましい情報を盛り込んでいるか
レベル3 全体としての体裁や文章は適切であるか

レベル1に大幅な脱落があれば0点。ほぼ満たしていれば50点。
レベル2や3で優れていればそれぞれ25点、とシンプルに評価できる。

まず問われるのは必要な伝達事項をひとつも落とさないこと 「常識と想像力」がキモ

必要情報に不足があって「これでは目的を達せられない」と思われたらそれは実用でない。「この文書を受け取る人の立場や気持を想像してみよ。なにか足りないのではないか」と常に問い直すこと。

書き手の想像力が最もよく試されるのは、「おじに30万円の借金を申し込む手紙」の課題であった。

・私は手紙なんか書きません。とにかくまず電話しますと、課題の趣旨に反発するもの
・おじさん、僕を可愛いと今も思っているのなら、黙って30万送ってくださいといった数行で済ますもの

があった。これらは論外としても、学生たち一般の想像力は極めて弱い。30万円の金を一体何に使うのか、その説明が不可欠。それを知りたがるに違いない相手の気持を想像しなければいけない。さらには、そう言うことなら考えてやろうかと相手が納得するには、形ばかりの説明ではダメなことがある。
文学書や思想書を愛好し、高い知性を誇るような学生はこの酒の日常的実用文の課題を馬鹿にする。そのくせ、書いた手紙は、内容・表現ともに不適切かつ不十分。金はいつまでに必要なのか、いつどうやって返すつもりなのか、第一、なぜこの叔父に(他の人、たとえば親などもいるだろうに)頼むのか、そんな大事なことへの言及がないのだ。

就職活動の一貫として書くとき、読み手をどうイメージするか

・読み手は、自分よりかなり年長で、経験も積んだ社会人である
 →未熟・自己中心的・観念的といった悪い意味の学生っぽさには批判的

・読み手は「特定」の業種・特定の会社・特定の部署に属するビジネスマンである
 →個別具体性を重視する。雲の上から世界を眺めているような態度や言葉は歓迎されない

・読み手は日々いろんな種類のビジネス文書に接し、自らも作っている
 →学生レベルでのごまかしや言葉繕いのテクニックは通じない。むしろ嫌悪される

・最も確かなことは、就職体験の先達であるということ
 →食べるだけの人が他人の料理を採点したりするのとはわけが違う。作文に対するクールな審査者でありながらも、気持の底には頑張る後輩に対する共感・理解・援助の気分がある。真面目さやひたむきさにあふれた作文には温かい目が注がれる。

・作文を読むのは会社業務の一環である
 →まず正確さと能率を要求されている。基本はナナメ読み。読みにくいものが丁寧に読んでもらえると思わないこと。作文を一見して外見の印象を得て、読み進みながら文章表現や内容に注目し、読み終えて作文を判定し、人物を評価する。

最も大切なのは自己表現の中身

読み手の持つ最大の関心は「この作文は何を書き表しているのか」「この作者はどのような自己を表現しているのか」である。もちろん作文から伺えるのはごく一端である。だからこそその一端が大事なのである。一端に力をいれるのではなく一端だけで何がわかると
投げ出すような人は論外である。

以上が一章。二章以降では「自己との格闘」を通じて、自己表現を「自己」と「内容」の2つの面から磨いていくプロセスについて具体的な解説に入って行きます。上の部分で引っかかりがあった人は是非読んでみてください。

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