海の底の書評・感想

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海の底 (角川文庫)

<背景ー裏表紙要約より抜粋>

 4月、桜祭りで開放された米軍横須賀基地。
 停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が見た時、喧騒は悲鳴に変わっていた。
 巨大な赤い甲殻類の大群が基地を闊歩し、次々に人を「食べている」!
 自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるが、彼らはなぜか「歪んでいた」。

<character>

 【夏木大和】

  海上自衛隊実習幹部で「きりしお」乗員。
  冬原と共に問題児扱いで、事件当日も勝手に行なったゲリラ模擬戦の罰として腕立てふせ続行中だった。
  艦長を慕い、救出した子供たちに当たる大人気ない一面もあるが
  正しいと思ったことのためには、まっすぐぶつかっていくという言葉でも言い換えられる。
  

 【冬原春臣】

  海上自衛隊実習幹部で「きりしお」乗員。
  夏木と同様。夏木とは同期同格で、問題児として一セットにまとめられている。
  誰にでも柔らかく接することから子供たちに懐かれるのは真っ先に冬原だが
  間違った行為・相手には容赦なく毒舌を浴びせ、冷たい視線を浴びせる腹黒さも併せ持つ。

 【森生望】

  救出された子供たちの中で唯一の女子であり、高校三年生。
  諸事情により、弟の翔と、叔母の家で暮らしている。
  あまり料理や家事が得意ではないが、お姉さん役として小さい子たちの面倒を見ながら
  夏木・冬原の心情を思いやる優しさ、圭介に逆らう芯の強さを垣間見せる。

 【遠藤圭介】

  救出された子供たちのリーダー的存在で、中学三年生。
  町内会で強い影響力を持つ母親のおかげで、誰も圭介に逆らおうとしないことをいいことに
  誰に対しても上から目線で、夏木・冬原と諍いを起こすこともしばしば。
  望を毛嫌いしつつも、屈折した感情を持っている。

<感想>

 人間ほどの大きさのエビが横須賀を襲うというとんでもない設定ながら、
 警察と自衛隊の駆け引きや、米軍基地との兼ね合いなどリアリティのある描写で
 抵抗なく世界観を受け入れることができる。
 潜水艦の中と地上とで描かれる緊迫感のある人間関係が見事で、
 もどかしい恋心も楽しめる、お得な小説。

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