経済ニュースの理解に必要なレベルの金融用語とその仕組みを池上彰が解説! 「池上彰のお金の学校」

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知らないと損する 池上彰のお金の学校 (朝日新書)

概要

経済ニュースの理解に必要なレベルの金融用語とその仕組みを、明快に解説する。

お金の歴史

・お金とは、物を交換するときに役立つ「みんなが欲しがる共通のもの」である。
・紙幣は日本銀行だけが発行可。国債の発行額に応じて紙幣を作っている(刷りすぎるとインフレに)。

銀行

・銀行の役割は「お金を貸す人、借りる人の仲介」。貸す際のリスクを金利にし、銀行側の儲けを引いた差額を預金者に利息として分配する。

【金利】

・金利とはお金のレンタル料。
・金利の自由化により、現在は国債の売買によって、流通するお金の量を調節(=金利をコントロール)する。
・好景気のほかに、国債発行国への不信感によっても金利が上がる。見極めが必要。
・銀行が潰れると一気に不況になるのは、不安によって銀行同士の貸し借りが進まず、お金が流れなくなるから。

【銀行の賢い利用法】

・自分の信用度を高めるために住宅ローンを組むのも手。返済実績が信用につながるから。
・窓口やATMの手数料は、無駄な客を減らしたり、客の流れを調節して人件費を削減するための手段。

投資

【株式投資】

・株とは「企業が資金を集めるために発行する証明書」。企業と投資家の間に入って株を売買するのが証券会社。
・上場とは「株を市場に置いてもらうこと」。不特定多数の投資家の目にとまり、資金を集めやすくなる。
・株式会社は、大航海時代に遭難のリスクを分散させる仕組みとして生まれた。
・日経平均株価は、日本経済新聞が選んだ225社の株価の平均。経済状態の一つの目安。

【株価】

・株価が高いと、企業の社会的信用度が高まるうえ、資金を集めやすい。
・非上場のメリットは株主の口出しを避けられること。経営を立て直したいときに有効。

【債券】

・債券とは借金の念書。国債とは国の借金証書。
・外国の国債を購入する際は、債務不履行(デフォルト)や為替変動のリスクに気を付けること。

【投資信託】

・専門家に選択を任せた金融商品のこと。
・リスクもある上、運用手数料が高くて利益と相殺されるケースもある。吟味して購入を。

【FX】

・通貨の交換レートに投資すること。
・レバレッジをかけた取引(証拠金信用取引)が特徴で、ハイリスクハイリターン。

【金投資】

・通貨の信用が落ちているため、金の値段が上がっている。

【ETF】

・他の金融商品に比べ、結果がすぐわかるなどの明快さが特徴。

【先物取引】

・将来の価格を今決めて取引をする。実際の値との差額が儲けになる。

保険

・保険とは「リスクに備えた助け合いのシステム」。個人では対応できないリスクに備えてお金を出し合っておく。一方、自己責任でリスクに備えるのが貯蓄。

【生命保険】

・貯蓄型が人気だが、掛け捨てと併用の要素があり必ずしも得ではない。仕組みを理解して加入を。

【損害保険】

・本来は航海事故のリスクを減らすために生まれた。損保があるからこそリスクを取ることができる。

【年金】

・「長生きするリスク」に備えた制度。国民全体が加入することで、希望者のみが加入するより効率的に運用できる。
・年金がないとホームレスの老人が増えて治安が悪化。年金は社会的リスクを軽減する。

税金

・税金とは「集団の利益のための出費」。集まったお金の使い道を考えるのが「政治家」だ。
・世界的には、間接税(消費税など)の割合を増やす方向に動いている。

【所得税】

・控除制度があるのは、納税者の状況(扶養家族の有無など)によって使い道が自由な金額に差があるため。

【消費税】

・間接税の柱。消費者から預かった金を事業者が納入する。

【特別会計】

・空港や高速道路など、利用する人が税金を負担する仕組み(受益者負担)。

【NHKの受信料】

・テレビ黎明期の、受益者負担の発想が残る。

ニュースの中のお金

【なぜ円高か】

1…ドル、ユーロよりもまだ円がマシだ(信頼できる)という投資家の判断
2…ヘッジファンドが、震災後日本の保険会社が海外の運用資金を引き揚げるだろうと予測し、円を買いこんだ

【GDP】

・経済力を測る指標の一つ。中国はアヘン戦争までは世界最高水準のGDPを誇った。中国が日本を追い抜いたのではなく、やっとアヘン戦争時代に戻ってきたという評価がある。

【デフレとインフレ】

・デフレでは、今より来年の物価が下がっていく。お金持ちに有利な状況。実質金利が高くなるので、住宅ローンは組みにくい。

身近なお金

【給料とボーナス】

・デフレ時は、一定収入がある正社員と年金受給者は有利。
・ボーナスは本来の業績連動型になりつつある。

【格安商品】

・格安航空会社は、機種の統一やサービスのオプション化、需要と供給を考慮した価格戦略などでコストを削減。
・共同購入クーポンは、少ない商品を大量購入してもらうことで価格決定権を握る仕組み。

【ギャンブル】

・投資としては割に合わない。ただ仕切る側から見ると儲かる。外国人限定のカジノは一つの方法。

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