政治家の殺し方。なぜ元横浜市長中田宏はスキャンダルの餌食にされたのか。

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政治家の殺し方

概要

 いくつものスキャンダル報道がなされた、元横浜市長、中田宏の著作
 スキャンダル問題は主に3つあり、それらは裁判になりすべて事実無根との判決となる
 この本はそれらの詳細と、なぜこうなったのかの考察。

3つの疑惑

●合コンでハレンチ行為に及んだという週刊誌の記事
 写真が看護学校の学生と医療をテーマの集会をした時の物と判明
 写真を撮った人も証言
 記事内でコメントした議員も裁判で内容を否定

●公金横領&海外視察をキャンセルし芸能人と遊んでいた
 公金横領は裁判で相手方が証明できず
 海外視察はサンディエゴでの山火事で出張を断念
 -> 時間が空いたので、横浜出身の「ゆず」のコンサートに他のミュージシャンと行って飲み会に参加した。

●愛人問題
 ①愛人問題をほのめかす怪文書が出回る。
 ②あるアングラ雑誌の主筆が「怪文書は右翼関係者が送りつけたもの。私が間に入るので、”あらゆる方法”について検討して欲しい」 -> 著者は拒否
 ③怪文書 -> 「噂が流れている」という「事実」を週刊誌などが書く -> 大手メディアに書かれている、と議会で追求される。
 ④筆者の愛人を名乗る女性が、知らないうちに横浜市庁舎で記者会見を行い、全国TVニュースになる。この女性が3000万円の慰謝料請求裁判を行う。
 ⑤週刊誌記事で彼女が筆者と会っていたと言っている日に、筆者が家族と旅行で泊まったホテルの領収書が出てきたり、他の日には後援者と花火大会に行った記録が見つかる
 ⑥裁判では女性は一度も法廷に現れず、彼女の弁護士も途中で辞任する。

裁判結果・考察

●裁判では一連の記事は事実無根で、判決文中には「裏づけ取材がほとんど行われておらず、このような記事を執筆、編集、掲載した被告(講談社)の行為はずさん」。全面的に著者の訴えを認める結果になった。

●明らかに著者のイメージダウンを狙い、政治生命を経つことが狙い。(裁判に勝つことが目的ではない=嘘でもいい)

なぜスキャンダルの餌食にされたのか。

●利権構造にメスを入れ、甘い汁を吸ってきた人間を追い詰めたから。

○建設業界
 談合できないように、一般競争入札にした。

○公務員
 公務員の定員を20%も減らした
 各種手当てなどの削減を徹底して行った

○風俗業界
 初黄・日の出地区の違法風俗250店を撲滅 -> 暴力団に恨みを買う

感想

 政治家は汚い、などとよく言われるが、実はそれが事実の有り無しにかかわらず、政争の道具として使われているのが、よくわかる。
 政治家の愛人と言う人がTVニュースに出てきたら、その政治家の印象は最悪なのは当然。そして裁判が終わる頃には、その政治家の任期は終わっている。(突然、愛人問題をTVで見る羽目になった、著者の家族の話が痛々しい。)

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