死都日本の書評・あらすじ

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死都日本 (講談社文庫)

本書の意義

 紀元79年、ヴェスヴィオ火山の大噴火により一夜にして滅んだ都市、ポンペイ。その被害の凄まじさと火山の恐ろしさは対岸の火事ではないということを教えてくれるのがこの作品だ。

本書のあらすじ

 宮崎県の霧島山に噴火の兆候が観測される。だがそれは、加久藤火山という霧島火山の地下に隠された巨大火山の破局噴火の序曲に過ぎなかった。
 日向大学助教授の黒木伸夫は、以前から加久藤火山の危険性を一般に説いており、その知見を見込んで、国の対策本部のメンバーとして迎えられ、善後策の検討に奔走する。そうこうするうち、ついに破局噴火が始まり、妻の黒木真理が勤務病院に孤立する事態となってしまうのだった。

総括

 実際に存在する火山と、実際に可能性のある危機に基づいて、破局噴火の恐ろしさとその広大な被害範囲について書かれたシミュレーション小説。その被害は、一日にして南九州を壊滅させ、ついには首都機能すらも麻痺させ、世界規模の気象異常を引き起こすほどの恐ろしいものだ。
 しかしこの作品世界では、日本政府が最善の策を打っているので、物理的な被害だけでなく、経済的な被害をも軽減するインテリジェンス活動が行われている。まあ、現実にこんな事態が起こったら、現実の政府はこれほど計画的な対応が取れるとは到底思えないのだが…。
 一般にはもちろん、防災関係者には是非読んで欲しい本です。

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