AKB48の不況に強いビジネスモデル

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AKB48の経済学

概要

「「AKB48」というアイドルグループの大ブレークは、まさにデフレ不況時代の若者にターゲットを絞った、見事なマーケィング戦略の成果である」

経済思想史・日本経済論を専門にしている著者は上記のように語ります。

本書では、AKBというアイドルグループを題材として、気軽に読み通せるよう心がけた、肩の凝らない経済本です。

以下、印象に残った箇所を抜粋します。

AKB48の不況に強いビジネスモデル

◆ターゲットはコアなファンになってくれる若者
 ・AKB48の劇場のチケットの値段は当初1000円と他のアーティストと比べて格安
 ・人気が高くなったいまでも一般男性3000円
 ・写真集などのグッズも安く設定し、お金のない若者でも買えるようにしている
 ・値段を抑えることで、若くて収入の低い若者たちに長期的にファンをつづけてほしい

◆おニャンコ子クラブやモーニング娘。との違い
 ・おニャンコ子クラブやモーニング娘。:テレビによって依存している
 ・テレビは広告収入がメインなので、不況では成り立ちにくい
 ・視聴率も10%以上などかなり高いハードルをクリアつしづけなければいけない宿命
 ・AKBは劇場をメインなので、1回の公演で200人から300人のファンがくればなんとか維持できる

◆AKB48ビジネスモデル=演歌歌手ビジネスモデル
 ・演歌歌手が爆発的に売れてなくても、長期的に活躍しているのはコアなファンがいるから
 ・苦しくてもお金を出して支えてくれるファンはコアなファンだけ
 ・AKBも当初売れない時代が2年続いたが、支えてくれたのはコアなファン

心の消費

◆AKBは「癒し」と「萌え」
 ・不況による正社員募集の減少やフリーターや非正規雇用の増加など若者には社会的に不安が多い
 ・希望を失った若い男性たちがアイドルグループにある一種の「癒し」を求める
 ・不況な時代は、「SPEED」や「モーニング娘」のような少女アイドルグループ全盛期になる
 ・今はAKB48に若い男性は「癒し」を求めている

◆AKB48=「ユニクロ」「H&M」
 ・AKBは「ルイヴィトン」や「シャネル」といった敷居の高いブランドではない
 ・カジュアルで「いつでも気軽に会いにいけるアイドル」である
 ・アイドルという消費財としてお買い得感のあるまさに「ユニクロ」や「H&M」みたいな存在

おたく市場

◆AKBはセカイ系的要素を持っている
 ・AKB48の個々のメンバーがツイッターやブログで個々の小さな物語を発信している
 ・ファンはそれにレスや反応することで、メンバーたちとつながりを感じている
 ・二人だけの世界をファンとメンバーが共有しているような気分にさせる

◆AKB48が一人勝ちをするのは
 ・容易に再生可能な財(CDやDVDなど)の市場は、寡占化が進みやすく特定のアイドルだけが突出する
 ・ツイッターなど普及で短期間で一気に情報が爆発し、短期間で無数の人がAKB48の情報を触れることができる

ローカル

◆SKE48が成り立つのは
 ・AKBがディズニーランドなら、SKEは地方の遊園地
 ・少ない予算と低料金で採算を取るようなローコスト・モデルシステム
 ・若者が東京を目指さなくなってので、地方に似たようなものあればそれで満足できる

大相撲と類似点

◆AKB48=大相撲
 ・各力士が相撲部屋に所属するように、AKBも各メンバーは事務所に所属
 ・総選挙システムという番付で公平に評価
 ・力士は巡業で、AKBは公演という中心にファンとの触れ合いを重要視

あとがき

◆日本の若者はダメになったので全くなく、そう見えるのは、逆に責任をとらない既得権益丸出しの大人たちがいるからである

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