樹木希林の生前の講演まとめ。老いるとは、生きるとは。

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老いの重荷は神の賜物

2012年12月に行われた樹木希林さんによる講演を収録した本。

本書は、樹木希林さんの先輩に当たる長岡輝子さんがライフワークとして朗読していた、『最上のわざ』という詩から始まる。

[ 老いの重荷は神の賜物。古びた心に、これで最後のみがきをかける。まことのふるさとへ行くために。おのれをこの世につなぐくさりを少しずつはずしていくのは、真にえらい仕事。こうして何もできなければ、それを謙虚に承諾するのだ。|『人生の秋に−ホイヴェルス随想選集』ヘルマン・ホイヴェルス・著 林幹夫・編|]]

すべてに魂が宿る、やおろずの神々という考え方が仏教徒である樹木さんにとって受け入れやすく、この詩にも通ずるものを感じたそうだ。この講演は、その中から「老いの重荷は神の賜物」という一文を掘り下げた話を中心として語られてる。

全身がんになって思うこと

樹木さんは病気を「神からいただいた賜物だ」と考え、自分の中で消化するよう済ませたという。
がんになり、死を意識することができたことに感謝しよう、というのだ。本書では「がんの痛みがわかる人間が、今こうやって生かしてもらえていることは、とてもよかったな、というふうに思います。」と述べられている。

女優として

樹木さんは、あるがままの顔、姿を受け入れ、たまたま役者という仕事に就いたという。入れ歯を飛ばすシーンが役のどこかで使えないか、と考えたり歳を重ねてからも自分をさらけ出す仕事に就いてよかったと思っていたそうだ。

感想

去年の訃報から約1年。生前の樹木さんの言葉をまとめた本は数多く出版されていますが、この本は樹木さんの貴重な講演に参加したような気持ちになれる本でした。樹木さんの独特なワードセンスを受けて笑う会場の雰囲気まで伝わって来るようです。質疑応答も収録されています。

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