大阪ガス行動観察研究所所長が教える「行動観察」する方法

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ビジネスマンのための「行動観察」入門 (講談社現代新書)

概要

「『イノベーションを起こすためには、顧客のニーズをどうすれば発見できるだろう?』
と今多くの企業に共通する大きな課題の答えを導き出すための方法として、
『行動観察』という手法が大きな注目を集めている」

大阪ガス行動観察研究所所長である著者は上記のように語ります。

本書では、行動観察の基礎・方法ノウハウや、導入した具体的な事例まで紹介してくれる一冊です。

以下、印象に残った箇所を抜粋します。

行動観察

◆行動観察とは
 ・観察者が様々なフィールドに入って対象となる人間の行動をつぶさに観察した上で分析し、問題解決法を提供する

◆テーマは「経験を科学する」
 ・容易には計測してデータにできない人間の経験(行動)を科学的に明らかにする

◆メリット
 ・アンケートやインタビューでは不可能であった顧客も言語化できない「潜在的なニーズ」を得ることができる

◆ビジネスにつながる具体的な2つのメリット
 ①付加価値の提供
  ・潜在的なニーズを把握することで、他では得られない「経験」を顧客へ提供できる

 ②生産性の向上
  ・「勘や経験」による暗黙知のスキルを明らかにして、誰でも同じレベルまでサービスを向上させられる

◆ビジネス以外でのメリット
 ・観察力が鋭くなり、うまいと思える人の行動から気付きを得やすい
 ・自分で見つけて得るので、人に教えてもらうよりも吸収が早くなる

方法

◆実践すべき2つのポイント
 ①必ず現場へ行って、人間の行動を観察すること
  ・適切な解釈、よい問題解決法(ソリューション)を得るには、実態を深く観察しなければならない

 ②根拠のあるソリューションを提供すること
  ・勘ではなく、「こういうことが科学的にわかっているから、この実態はこう解釈されるので、
   ソリューションはこうしたほうがいい」と論理的に説明できなければならない

◆3つのステップ
 ①観察:
  ・現場へ行き、フィールドでの人間の行動を詳細に観察し、実態を把握する
  ・その場で気付いた事実について詳細なメモを作成する
  ・許される場合は、映像や音声を記録し、対象者にインタビューなどをする

 ②分析:
  ・下記の人間に関する知見を駆使して、観察した人間の行動を構造的に解釈する
  ・人間工学、エスノグラフィー、心理学、表情分析など
 

 ③改善:
  ・実態をその解釈をもとに、ソリューションを提案する
  ・現場に導入することで効果の検証を行う

◆従来のアンケートやインタビューなどより有効な2つの理由
 ①言語化されていないニーズやノウハウを抽出できる
  ・人間の行動は無意識的に行っていることが多いので、全てを把握できていない
  ・自分の本当のニーズも自身で理解しているわけではない

 ②社会通念によるバイアスを排除できる
  ・アンケートなどでは社会的にこうあるべきという回答を答えてしまいがち

◆2つのテクニック
 ①自分の価値観から自由になる 
  ・自分の価値観を横にやり、何についてもいちいち頭を使う

 ②人間についての知見を持つ
  ・人間工学や心理学に詳しくなることで、分析時に役立つ

◆短期間で身につける方法
 ・外国に一人でいって、自力だけで過ごす
  ―人の動きや表情に敏感になれる
  ―バックグラウンドが違う人たちなので新しい発見が生まれる

◆成功の秘訣
 ・「よい仮説を生み出し、それを検証する」というループを短期間にいかにできるか

具体的な事例

◆下記9つについて観察からソリューション導入までプロセスが書いてあります
 ・ワーキングマザーの隠れた欲望

 ・人でにぎわう場の作り方

 ・銭湯をもっと気持ちのいい空間に変える方法

 ・優秀な営業マンの違い

 ・オフィスの残業を減らす

 ・飲食業のサービス向上方法

 ・達人の脅威の記憶術を学ぶ

 ・工場における生産性と品質向上という古くて新しいアプローチ

 ・元気の出る書店の作り方

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