いつか貴女も「あるある」と頷けるはず?老女による老女のための物語。

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老女たち

「女は死に方がヘタだね」といわれましても
老後の生き方、人との別れ、ちょっと笑える小話まで
老女たちに贈る、短編の数々。

これは老女による老女のための小説である。
「老女ワールド」炸裂。
死の足音に耳を傾け、「死の舟」の接岸を待つ4人の老女、明子さん、ヒロ子さん、美江さん、香子さんたちが繰り広げる、毒気少々、笑えて、ちょっぴり切ない迷える日々。
「老後には時間がたっぷりあると思ったら大間違い」
「リビングでテレビをつけていると、娘や孫たちが来るたびに音量を下げていくのよ」
「らっきょうはわかるのに、みょうがという名詞が出てこない」
「病気とかクスリの話ならまだ許せる。このところ、お葬式やお墓の話で盛り上がる」
ホームにて、カルチャーセンターにて、そしてパリやイギリスに至るまで。
現役老女の著者だからこそ描ける、リアリティのある「天国に近い女たち」の暮らしはユーモア満載。
全24篇を収録。

目次

女の死に方  
おばあちゃんの原宿  
老女天国カルチャーセンター  
シルバーパスばんざい  
老いのたたずまい  
長生き競争  
『ゲロンチョン』  
メイ・サートン『82歳の日記』  
老後の時間はたっぷり?  
老女ドラマ  
『ダウントン・アビー』の愛すべき老女たち  
パリの老女  
長生きは悲劇か  
九十歳でクルマの運転  
難聴は難題  
三食クスリつき  
忘れもの  
大ボケ小ボケ  
夫婦の別れ  
麗しき先輩老女  
「神の娘」アンナさん  
Sir Gombrich  
さよならメアリー  
『死の舟』  
あとがき 

友人からのレビュー

ご著書の中で、身につまされる文面がありました。

“”自分が過去にこの年齢まで長生きしたいと願ったことがあったのかどうか、そもそも何歳くらいまで生きたいと思っていたのか、ここに至っても、定かではないのです“” というくだりです。子供のころから病弱で、20歳まで生きられるか?と医者に言われ、結婚した時も夫から「きっと週に3日は寝込んでいるだろう」と思われていた私でしたので、傘寿を祝ってもらった時には、我ながら面食らうような、恥ずかしいような、不思議な気分でした。

職場にいた時も、同僚が驚くほど薬を服用し、三日に一度は鍼灸の治療に通う状態でしたので、定年退職以降は完全に太極拳のお陰様で生かされてきました。仏壇に向かって、頑丈な体の夫が先立つ不条理(!)を、いまだに毎日つぶやいている次第です。

気が付いたことがあります。この本は、オペラになっていますね! いくつかの章に分かれていますが、これはオペラの(場)に当たります。その場面ごとに登場人物がアリアを歌っているのです。とても存在感のある個性的な登場人物、愛すべき人達がそれぞれの言葉で歌っています。芝居では、役者が一度にセリフを言えば、とても聞けたものではありませんが、オペラではそれが可能です。しかも、場(章)の積み重ねで(老女たち)の歌は壮大なハーモニーとなって終わります。

さすがに、著者の隠しようもない知性が仕上げた著作と言えます。ご著書の構成はオペラ仕立てで、と思われましたか?ならば大正解です。

老女たち

老女たち

  • 高橋 俊子

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