医学博士が教える、マインドフルネス瞑想の仕方とその効果。臨床の知見から利点を明かす。

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実践! マインドフルネス―今この瞬間に気づき青空を感じるレッスン[注意訓練CD付]

マインドフルネスとは何か

 ハッと我に返る、ハッと気づく状態。一瞬のことで、すぐ揺らいでしまう「気づき」の状態をなるべく維持する。

 考えたことは事実ではなく、バーチャルな世界。そのバーチャルな世界から今ここにハッと返ってくるときの心の働きがマインドフルネス。

マインドフルネス瞑想の仕方 

マインドフルネス瞑想の二つの瞑想

サマタ瞑想:
集中力を高める瞑想。
何かシンプルな一つのもの、すなわち呼吸の感覚に集中する瞑想。

ヴィパッサナー瞑想:
注意をパノラマ的に広げていく瞑想。
気づきの対象となるのは、私的な出来事(自分の中で勝手に起こっている思考、感情、身体感覚、記憶など)と公的な出来事(自分の外で起こっていること)
マインドフルネスの本体はこちらのほう。

座り方

基本はふつうの瞑想と同じように半跏趺坐や結跏趺坐で組む。
背筋以外の力はなるべく抜く。
手はお腹の前で重ねてもよいし、親指と人差し指で印を結んでもよい。

サマタ瞑想の仕方

お腹や胸(鼻のあたりでやってもいい)に注意を向け、「ふくらみ、ふくらみ」「ちぢみ、ちぢみ」と感覚をそのまま感じ取る。

呼吸はゆったりとするぐらいで、なるべくコントロールしない。
ペースを作り出したり心で拍子をとったりせず、身体がしたいように呼吸をさせて、それを気づきがおいかけていく形

最初のうちは、集中をすると必ず雑念が出てくる。
自分が何か考えていることに気づいたら、「雑念、雑念」と心の中で自分に合図を送る(「ラベリング」)。
そして合図を送ったら、次は「戻ります」と心の中で自分に声をかけて、注意を呼吸に伴う身体感覚や動きに戻す。

どこか体がこわばっているような感じがしたら、そこに向けて「こわばり、こわばり」、かゆみがあったら「かゆみ、かゆみ」、眠くなったら「眠気、眠気」とラベリング。

5分~10分から始め、慣れてきたら次第に時間を長くしていく。

ヴィパッサナー瞑想の仕方

まずは呼吸の感覚を、もう少し広く体全体で感じ取るようにしてみる。
呼吸を体全体がやっているような感じ。

次に、自分の体の外にまで注意を向けていく。まずは部屋全体を感じ取る。
音や空気の動きやちょっと暖かい感じとかをみんな感じ取りながら「ふくらみ、ふくらみ、ちぢみ、ちぢみ」とやっていく。
雑念が出ても、それだけを考えず引き込まれず、漂わせておく。

マインドフルネスの臨床研究

アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)という治療法の説明から。

「マインドレス」な状態

うつ病や不安障害などの症状
「反芻」:過去のことを思い出して後悔を続ける
「心配」:将来の失敗や悲観的な状態を考え続ける

これらは反芻や心配によって嫌なことを感じないでおこう、忘れておこう、とする「体験の回避」をしているために、誤った考えがどんどん重なってしまう
実際にやって結果をすればよい
しかし、考えていることと現実/自己を混同する「認知的フュージョン」のために「そんなこと、できるわけないよ」となってしまう

これが「マインドレス」な状態

マインドフルネスが「マインドレス」な状態をどう解消するか

マインドフルネスは、

  • 「体験の回避」の逆である「アクセプタンス」:自動的に起こる「体験の回避」を自覚し、心の扉を開くこと
  • 「認知的フュージョン」の逆である「脱フュージョン」:心のモクモクから距離を置いて、いったん考えるのをやめること
という二つの代替行動を増やす

感想

上記要約は主に3章までの内容です。
4章ではマインドフルネスの効果をさらに知れるワークが、5章ではマインドフルネスのルーツが書かれています。

臨床の知見に裏打ちされており、しっかりとした内容ながら、
コンパクトにまとまっており、語り掛けるような文体も相まってたいへん読みやすいです。
マインドフルネスをまったく知らない人でも1冊目におすすめできます。

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