「小米」を知らずに、IoTは語れない。

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シャオミのすべて: 世界最強のIoTプラットフォームはこうして生まれた

ファーウェイと戦う、その強さの秘密

 創業から4年でアップルを抜いて中国スマホシェア1位、
世界第3位のスマートフォンメーカーに急成長した
ユニコーン企業「シャオミ(小米)」。
しかし、それはもう5年前の話。
今のシャオミは、
さらなる遠い未来の商機までつかもうとしている。

スマホから総合家電へ

 Webカメラ、テレビ、エアコン、掃除ロボット…
アプリさえあればスマホ1台で簡単にコントロールできる。
ベビーカー、スニーカーなど人々の生活に密着した製品も
人気を呼ぶ。
さらにミニセグウェイ、ドローン、ゴーカートまで、
世間を驚かせる様々な製品を作り出し、
次世代を描いたビジョンは若者から熱い支持を受ける。

驚異のベンチャー育成システム

 しかし躍進の最大の要因は製品ではない。ビジネスモデルだ。
その中核にあるのが、100社近くのベンチャー企業と連携して
無限の可能性を生み出す力強い輪
――Mi Ecosystem(ミー・エコシステム)。

 Mi Ecosystemは、とりあえずスマホ関連の製品を
作ってみるという模索の時期を経て、
投資で数々のベンチャーをパートナー企業を育て
「竹林のような成長(P88)」を遂げた。
 スピーディーに多種多様な製品を手がける
野心的な飛躍のあと、現在Mi Ecosystemはさらに形を整え、
製品の多様性からパートナーの多様性を実現した。
IoT時代の鍵となる「リモコンEC(P212)」領域において、
世界のトップランナーとして走り出すはずだ。

企業が勝ち抜く秘密を明らかに

 本書はシャオミビジネスモデルの研究機関の学長と
敏腕ライターによる一冊である。
 作品の前半では「結婚相手探しの基準で投資先チームを探す(P51)」
「航空母艦式サポート(P97)」など、Mi Ecosystemの成長について
ユニークな表現で解説。
作品の後半では、シャオミの製品について、
マーケットの動向からファンを集める方法(P256)、
誠実な価格設定(P300)まで、
「こんなことを他社に教えていいの?」と
目を疑うくらいの秘密を明かしてくれる。

 良きパートナーと連携することにより、良い製品が生まれる。
ビジネスは見えないバトルフィールドである。
勝ち抜くために一人の力では足りない。
本書は、良きパートナーの作り方と、
企業の未来を導く製品をどう作り出すかについて書かれた本だ。
 

「未来は計画してできるものでなく、生まれ育つもの」
最前線で戦ってきた生々しい「戦場ノート」、
一気に読んでしまう緊張感のある文章は、
企業が勝ち抜くためのすべての秘密を明らかにする。

感想

中国の家電というと、どんなイメージだろうか?
「安物」「すぐ壊れる」「パクリ」…?
そんな固定観念はもはや時代遅れだと、
この本を読めば気がつくことだろう。

洗練されたデザイン、先端テクノロジー、
さらにスマホを中心につながるIoT家電。

元サンヨーの技術者を三顧の礼で迎え、
日本製に引けを取らない品質を実現した炊飯器など、
学ぶ努力を続け新たなイノベーションを生み出す
シャオミには、現在の職場に閉塞感を感じる
ビジネスパーソンなら何か感じるところがあるはずである。

またこれから社会に飛び立つ学生にとっても
「自分のなりたい社会人像はどうあるべきか?」
「近い将来必ず関わる中国の人と企業とは?」
をリアルに考えることができる貴重な一冊だ。

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