世の中は不正だらけ。でも救いはきっとあるはず。

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七つの会議 [kindle版]

あらすじ

舞台はとある中小企業、そこで起きた組織的な不正を通じて、様々な人の視点や思惑で
リアリティある人間模様が描かれる。
作者は「下町ロケット」「半沢直樹」シリーズで有名になった池井戸潤。
自身も20年間銀行員として会社員生活をしているので、社会人経験のない作家よりも、
リアリティがあり共感出来る内容となっている。
この不正の原因は何なのか、責任は誰にあるのか、最後のどんでん返しまで一気に読めてしまう。

登場人物

◯八角
「居眠り八角」というあだ名で今はダメ社員だが、かつては北側と並ぶエース社員だった。
そんなエース社員がダメ社員になった理由、不正に対してとった行動は、正義感や信念に
満ちた若者ほど共感出来るのではないだろうか。本作の重要人物である。

◯原島
あまり冴えない普通の会社員だったが、ひょんなことから大きな計画に巻き込まれていく。
不正で左遷した坂戸の後任で花形部署の課長になるが、会社からあるミッションを請け負う。
たいていの会社員は原島のようになってしまうだろう。

◯北川
ノルマ至上主義の営業部長。同期で過去の秘密を知っている八角にだけはお咎め無し。
映画版の香川照之の熱演はイメージ通りですごい。

◯坂戸
不正で原島に変わるまでは営業チームのエリート社員だった。
最初は個人の不正問題かと思われたが、、

◯新田
原島の癒着を暴こうと奔走する経理課長。結局は自分のプライドのためでもあるが、
自分のことを棚に上げすぎて主人公にはなれず。。

◯優衣
新田と不倫して会社員人生がおかしくなり、退職前、最後に新規事業のドーナツ販売を企画する。
このパートやドーナツの存在が、作品全体にアクセントとなっている。

一部抜粋

■佐野は編集会議をお開きにした。二時間ほどの会議だったが、肝心なことは五分で決まる。物事とは、往々にしてそういうものかも知れない

■そのとき父はいった。「仕事っちゅうのは、金儲けじゃない。人の助けになることじゃ。人が喜ぶ顔見るのは楽しいもんじゃけ。そうすりゃあ、金は後からついてくる。

■会社という組織では、知ってしまったら責任が伴う

■虚飾の繁栄か、真実の清貧か

■期待すれば裏切られる。その代わり、期待しなけりゃ裏切られることもない

感想

ひさびさに小説を一気読みして、そのまま映画を見に行くという事をした。
それくらいグイグイと引き込まれて、最後は色々と考えさせられる小説だった。
学生時代ではイメージ出来なかったが、会社員として10年以上働いてきた人こそ、
改めて組織には色々な価値観や視点があり、結局は正義よりも保身になりがちだと
気付かされるだろう。

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