ゾーン体験 そのときアスリートの内的世界で起きていること

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ゾーン体験

驚異の変性意識《ゾーン》について、体験者である作家みずからが詳らかに解説する

《著者のゾーン体験》
自分を取り巻く外界との境界が溶けて一つになり、これまで味わったことのないエクスタシーが身心にあふれるのを覚えた。
――あれはいったい何だったのか? 
この一秒に満たない体験が、私を本稿に向かわせる衝動となった。

《小谷実可子のゾーン体験》
「自分が挙げている足も、親指の第一関節のツメの先端まで観客の視線がいっているような。なんていうのかな、観客の眼から糸が出ているとすれば、それを全部、自分の足にたぐりよせて、それを自分が演技するたびに、その糸が一緒に動いているような……」

《吉福伸逸が語るゾーン》
「ゾーンの味わい」
あるビジュアルやある味わいが舌のなかに生まれてきたらきやすいとか、ある匂いを感じたらきやすいとか。波乗りサーフィンをしていると、ある角度で海を眺めると、イキやすくなるとか。その辺のところを何度も体験している人には、そういうサインがあるかもしれない。ゾーンは常にあのときゾーンに入ってたんだというように、あとで振り返ってはじめてわかるので、入ってる最中に指摘されるとだいたい出てきてしまう。もちろんこのような、味わいやサインは個人によって異なる。何度もゾーンを体験すると、その入り口の感覚的な標識みたいなものが察知できるようになるのかもしれない。
「ジャズとゾーン」
演奏者の存在の意味がなくて、ただただ音楽が降りてきている。音が降りてきて、天上の音楽のようになって、自分が演奏しているのに、演奏している自分がいなくて、音がただただ奏でられている。そういう極まった瞬間を体験しているジャズミュージシャンはけっこういると思う。それでジャズに取り憑かれてしまう。

《アスリートたちのゾーン体験》
イチロー、松井秀喜、長嶋茂雄、清水宏保、村田兆治、川口能活、マット・ビオンディ(オリンピックで金メダル8個獲得した競泳界のスーパースター)、スティーブン・マッキニー(スキーのアルペン競技の世界記録達成)、ビリー・ジーン・キング(グランドスラムすべてを制覇した女子テニス界の女王)、アーノルド・パーマー(名ゴルファー)、トニー・ジャクリン(ゴルフ全米・全英覇者)など、数多くのアスリートたちの驚異に満ちたさまざまなゾーン体験を紹介。

《ゾーン体験と人類の未来》
ゾーンは極めて深いエクスタシー(恍惚体験)を味わうが、ドラッグやギャンブルと違って、身も心も安全かつ健全に体験する。そればかりか、ゾーン体験は真の自己成長や自己実現に到る、大いなるトリガーとなるだろう。そして類としてヒトが向かうべき内的フロンティアの羅針となるにちがいない。

感想

ほぼすべてのゾーンに関する類書を読みましたが、本書がその内容の豊富さ、質の深さにおいて群を抜いています。アスリートやスポーツ愛好家、ミュージシャンはぜひとも読んでおきたい一冊です。

ゾーン体験

ゾーン体験

  • 秋葉龍一

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