「次は人間を撃ちたいと思っているんでしょう?」

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銃 (河出文庫)

特に何不自由なく青春を満喫していた大学生の西川は、ある日、雨が降りしきる河原で遺体とともに、一丁の拳銃を偶然拾う。

部屋に持ち返り、大学生としての生活に戻るが、テレビのニュースで河原の遺体の事件が流れている。それでも自分が銃を盗んだことなどバレないだろうと考える西川。銃を手に入れたことで、西川の心は不思議な使命感と高揚感を覚えるようになっていく。銃には弾丸が4発入っていることを確認する。大切に家に保管してある銃を持ち歩き、街に出る。その緊張とスリルは西川を満足させた。
最初は銃そのものに魅了されているだけで、発砲する気はないが、徐々に「実際に弾丸を撃ってみてもいいのかもしれない」と思い始める。
公園にたまたまいた死にかけの猫に発砲する。
ところが、それをきっかけに刑事が部屋を訪ねてくる。

「猫が殺されたくらいで訪ねてくるんですね。」

あしらう西川だったが、刑事は鋭い推理で、西川が拳銃を持っていることを確信しており西川を追い詰める。
「次は人間を撃ちたいと思っているんでしょう?」という刑事は不気味に予言するのだった。
刑事に追い詰められたストレスで周囲の人間に当たり散らす西川。
西川は人間を撃つということが頭から離れなくなり、標的を決める。
狙いは隣の部屋に住む、子供を虐待する女だった。
かつて母親に捨てられた過去を持つ西川は、
彼女を殺せば子どもは虐待から解放されると考えたのだった。
しかし、綿密な計画を練り絶好の機会を得るが、結局西川は撃たなかった。
その後、拳銃を捨てるために山に向かうが、そこで予期せぬ出来事が起きる。

感想

中村文則のデビュー作
映画も有名だが、ぜひ小説を読んでほしい。
その心理描写に圧倒されるだろう。

銃 (河出文庫)

銃 (河出文庫)

  • 中村文則

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