社会と隔絶された場所で生きる兄弟の物語

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琥珀のまたたき (講談社文庫)

 母との約束は大きな声を出さずに、塀の外に出ない事。それを忠実に守る三人兄弟の日常と、現在の様子が交互に織り交ぜられながら描かれている。
 成長とともに外の世界へ興味を持ち出て行くもの、現状にすがり幸せを見出そうとするもの、時間の経過と共に塀の内側の平穏に亀裂が入っていく。その様子は夢から覚めるように必然的に、かつ悲劇的に進んでいき、悲しみさえも孕んでいる。
 読み終わった後のなんとも言えない虚無感は恐らく私が中間子だからだろう。読者自身の兄弟構成によっても感じる事が変わってくるであろう作品。

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