ビブリア古書堂の事件手帖2  栞子さんと謎めく日常

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ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)

第一話 アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハタカワ文庫NV)
ビブリア古書堂の常連客である小菅奈緒が、ビブリア古書堂に相談をしてくる。
小菅奈緒の妹ガ書いた読書感想文「『時計じかけのオレンジ』を読んで」にまつわる物語。問題作ともいわれる『時計仕掛けのオレンジ』の変遷を辿る謎解きエピソード。

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オリジナルの『時計仕掛けのオレンジ』は、一九六二年にイギリスで出版されました。多作家のバージェスは当時次々と作品を発表していたが、若者たちの暴力を題材としたこの小説が最もよく知られている。
早川書房から、邦訳が出版されたのは一九七一年で、この邦訳が最も多く出回っている。この年、スタンリーキューブリックの監督作『時計仕掛けのオレンジ』が公開される。一九七一年に邦訳された本も映画も、最終章が削除されたものだった。
二〇〇八年、早川書房から最終章を含む「完全版」が発売された。以前の文庫が絶版になり、新刊書店に売っているのは完全版の本。

バージェスは経済的な理由で、アメリカ版を了承せざるを得なかったと言っている。ただ、このあたりの事情は複雑なようで、本国イギリスでも、一九七〇年代には、最終章のない版が出版されていた。
一九八〇年に、最終章を含む完全版が発売されたことがある。その当時は、、完全版とそうでない版が同時に流通していた。そして完全版のほうは数年で絶版になってしまった。

アメリカで最初に出版された完全版に寄せた序文には「私たちは書いたものを削除することはできても、書かなかったことにすることはできない」と言っている。
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第二話 福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月社)
アルバイトの五浦大輔の元彼女である昌穂の家に宅買いにいく。複雑な家庭環境の中にも存在する、愛情の形を感じる物語。亡き父が昌穂に贈った福田定一『名言随筆 サラリーマン』の思いとは――?

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『豚と薔薇』は、司馬遼太郎の長編推理小説。
著者はあとがきで、推理小説が流行っているからお前もかけと言われて書いたから、これ一作で、生涯書かないと言っている。
この小説は、司馬遼太郎の全集からも除外されている。全集に掲載されなかった作品の収録された本は、はどれもコレクターズアイテムになっている。

福田定一は司馬遼太郎の本名。
『名言随筆 サラリーマン』は、司馬遼太郎が、小説家としてデビューする前年、昭和三十年に刊行された著書。このころ司馬遼太郎は新聞社に勤めていたので、確かにサラリーマンだった。そして全集にも収録されていない。発売後、増刷され、二度も再刊されている。
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第三話 足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)
三十年前、栞子の母と会っている須崎が、ビブリア古書堂を訪ねてくる。
本を売りに来たと行っていたが、その間に行方をくらました。
その意図とは――?そして、須崎も気づいていない三十年前の真相が明らかになる。

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足塚不二雄は、藤子不二雄のデビュー当時のペンネーム。
足塚というのは、敬愛する手塚治虫にちなんでいる。手より足のほうがずっと下にある、という意味だった。
そもそも鶴書房から単行本の執筆依頼が来たのも、手塚治虫の紹介があったからです。
『UTOPIA 最後の世界大戦』は、昭和二八年に出版され、
作者にとって初めての単行本でした。
現存するのは十冊ほどだと言われている。
一九八〇年に古書市場に現れるまで、マニアの間でも幻の本とされていた。
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感想

書ききれないところは、サイトにて公開。
https://blog.saitalk.com/entry/2018/12/11/104506

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