優れたコンセプトの構造と作り方「パワーコンセプトの技術」

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パワーコンセプトの技術 (講談社BIZ)

概要

マーケィングプランナーである著者がコンセプトについて以下のように語ります。

「コンセプトというと、特別にセンスやクリエイティビティが必要だと思われがちだが、そうではなく、明確な方法論に基づいてつくれば誰にでもつくれるのである」

本書は、パワーコンセプト=優れたコンセプトの構造から、誰にでもつくれる方法まで教えてくれます。

以下、印象に残った箇所を抜粋します。

コンセプト

◆コンセプト=「パーセプションが変容」が起こるメッセージのこと
 ・パーセプション(知覚)の変容=「新しい商品・サービスが生まれたときに、生活者のものの見方が変わり、新たな購買が発生する」
  例)旧来の証券会社:「人任せ」→新しい証券会社(松井証券):「自分で投資」に見方が変わった

◆正しいコンセプト
 ・一過性ではなく、中・長期に愛される価値をもっている商品のみをコンセプトと呼ぶ
 ・アサヒスーパードライ・ヘルシア緑茶・iPodなどは「コンセプト」

◆ヒットする商品の共通点
 ・商品に意味(概念)と形態(イメージ映像)という二元論があり、その両方をもつものに価値がある
  例)黒烏龍茶=意味「今より太らないためのお茶」+形態「脂肪を吸収しない」

◆コンセプトを作る
 ・対称カテゴリーには存在しない、新しい観点で切り取ることが必要
  例)ブレオは飴を「口臭を消す」という新しい観点で切り取った

◆パワーコンセプトとは
 ・心的躍動感(ワクワク、ドキドキなど)を意識的につくると、パーセプションは大きく変容する
 ・心的躍動感があるコンセプトを、パワーコンセプトとする

◆コンセプトのつくり方
 ・消費者のウォンツ(潜在的にある欲求)をするどくインサイト(洞察)し、ウォンツを表出化(形態を作る)して、パーセプションを変容させ、気づきを与える

◆すぐれたコンセプトのつくり方
 ・新しい意味を設計すること
 ・それを変換すること

ヒットの解読

◆ヒット商品の共通点
 ・消費者に意味が理解された商品のみがヒットする

◆意味を構成する3つのベネフィット
 ・意味とは「その商品が存在する理由」=「ベネフィットの集合体」
  ①機能的ベネフィット(機能から得られる)
  ②情緒的ベネフィット(短期的な心に生じる)
  ③精神的ベネフィット(中・長期的な心に生じる)

◆ヒット商品は精神的なベネフィットを得られるものである
 例)キッズケータイ
   機能的:電源をON/OFFを意識しないで済む
   情緒的:いつ、いかなるときでも子供の行動がわかる
   精神的:子供の行動をつねに把握できる安心感
 

意味を設計する方法

◆意味を加工する
 ・意味を加工しなくても、ヒット商品の意味を変えず別の形態にすれば効果的
 ・ただし、パクリとして評価を与えられる

◆加工方法
 ①エクステンション:ヒット要因を上下(年齢など)に展開
 ②トランスファー:ヒット要因を横に(性別を変えるなど)展開
 ③マトリックス:ヒット要因を2つ掛け合わせる
 ④ホモロジカル:ヒット要因を3つ以上掛け合わせる
 ⑤主流傍流法:主流市場でヒットしている商品のヒット要因を傍流(ペットからペットフード市場を)にずらす
 ⑥強制連関:ヒット要因と全く関係なさそうなヒット要因を掛け合わせる
 ⑦マイナーチェンジ:ヒット要因をそのままで、形態だけ少し変える

意味を変換する方法

◆形態の中にある2つの要因
 ・商品コンセプトのような保証要因
 ・ネーミング、チャッチフレーズのような促進要因
 

◆異なる2つの発想法
 ・保証要因:セラピー発想法
 ・促進要因:レトリック発想法

◆セラピー発想法
 ①原因を他のものに求める
 ②思考の方法を変える
 ③尺度を作る
 ④イメージを置き換える
 ⑤自己効力(できる)感を与える
 ⑥他の選択を与える

◆レトリック発想法
 ①直喩
 ②時間転移
 ③誇張
 ④隠喩
 ⑤矛盾
 ⑥異形

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