ファイナンス思考(朝倉祐介 著)

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ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論

第1章.PL脳に犯された日本の会社とビジネスパーソン

はじめに

・本書は、日本企業の多くが「PL脳」という病気に蝕まれており「日本になぜアマゾンは生まれないのか?」という問題意識から執筆された
・PL脳とは、目先の売上げや利益を最大化することを目的視する短絡的な思考態度のことをいう
・目先の数字にこだわりすぎると、リスクを取った積極的な姿勢を欠き、結果として成長に向けた道筋を描くことができなくなる
・ファイナンスとは、会社の価値を最大化するために、外部からの調達や事業を通じてお金を確保し、そのお金を事業への投資や資金提供者への還元に分配し、これらの経緯の合理性をステークホルダーに説明する一連の活動のこと

ファイナンス思考とは

1.将来の売上げを最大化しようとする発想のこと
2.「価値志向、長期思考、未来志向」であること
3.長期的な目線で企業価値の最大化を図るための事業や財務の総合戦略を立てる考え

将来のCFを得るためには、より大きな事業に取り組む必要がある。
➡より大きな事業に取り組むためには、「設備投資、人材採用、マーケティング、研究開発」といった先行投資が必要になる
➡先行投資はPLに損失として計上されるものもあるため、積極的に先行投資を進めると、目先の業績が一時悪化することもある
➡しかし、PLに捉われず、そうした出費は会社がより大きく成長するため必要となる健全な出血と捉えるべきである

財務諸表について

・会社の状況を把握するには財務諸表の知識が不可欠。そもそも財務諸表がなければ会社の過去の成長や現状を理解できない
・PLはあくまで会社の状況を理解するための参考資料の一つであり、目安に過ぎない。PLは未来を語らない
・会社経営において本質的に重要なことは事業価値の向上である。財務諸表の数値はあくまでその過程を映し出す指標に過ぎない

PL脳の行動パターン

1.黒字事業の売却をためらう
2.時間的価値を加味しない
3.資本コストを無視する
4.事業保有の時間感覚を勘案しない
5.事業特有のリスクを勘案しない
・たとえ黒字事業であっても将来に渡って、どの程度キャッシュを生み出すのかという観点から価値を測るべきである
・将来コモディティ化することが目に見えている事業なら、できるだけ早く売却し、ポートフォリオを整理する方が良い判断である

資本コスト

・資本にはコストがかかるため、ROICがWACC(資本コストの加重平均)の利回りを上回る必要がある
・資本コストとは、債権者からの調達にかかる支払利息などの負債コストと、株主からの出資にかかる調達資本の株主資本コストの合算
・ROICとは投下資本利益率のことで、WACCとは資本コストの加重平均のこと
・ROICがWACCより低い事業とは、高い金利で借金をして、低い利回りの金融商品に投資をしている状態と一緒である

感想

本書は第5章まで続くが、第1章が最も重要だと感じた。
確かに個人投資家まで月次だ進捗率だ言い過ぎている。
PL脳の病はGAFAを学ばなければ治らないだろう。

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