投資の極意は「感謝のこころ」(竹田和平×澤上篤人 著)

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投資の極意は「感謝のこころ」

重要な箇所の要約

・狙いを定めた会社の財務諸表は、過去10年~20年に渡って徹底的に洗い直した上で、今後十年の予想財務諸表を作成する。さわかみ投信のアナリストたちには、当然この程度のことは最低限やってもらっている。ただ、財務などの数字に振り回されて投資判断をしたくないと思っている。

・重要なのは会社が置かれた客観的な競争条件。ライバル相手がどうで、商品は将来どう変わっていくのか。まったく違うものが出るのかとか、その会社が置かれた競争環境をあれこれ調べて検討して見るのに30%のエネルギーを使う。これはと思う銘柄をリサーチするのは20%くらいのエネルギーで、そのうち財務に関することは3%程度。最後の50%は「じっと考える」今まで調べたことをもとにこの会社はどういう風に生きていくのか、成長していくのか。競争相手はどういう風にやっていくのか。それは社会にどう受け取られるのかと5年、10年先をじっと考える。それが残りの50%である。長期投資家のリサーチは面白がれなかったらとても続かない。

・私は「押しつけ」は興味ないわけです。だからこれは面白いなとか、これはいいよねとか、心からいいと思ったらやろうよ。行動しようよ。走りながら考えようよという感じですね。これだと儲かるとかいうのはつまらない。心がわっと動きたい時は動きたい何かがあるんだろう。その本能の方向にまず動いてしまおうよ。とにかく行動しよう、という感じですね。

・若い人達に勧めたいのは伝記本がいっぱい売っているからそれを読んで彼らは何を思って魂を燃やしたかを突き止めるといい。それで自分も何かに熱くなったらまずその人の真似をしてみればいい。そこから始まるんじゃないの。

・長期投資は不況時や相場暴落時など、皆が逃げ出したくなるような時に「どうぞ用立ててください」と資金を投入します。差し出したお金を使っていただいて、それがグルグル回って、皆に喜んでいただいて経済が拡大発展して良くなって、そのご褒美としてお天道様がリターンをくれるといった感覚。

・長期投資は「いいとこ取り」をするんじゃなくて、環境が悪い時に皆が売ってくる。その時、じゃあ私たちが買ってあげましょう。現金をお渡ししますから、これで頑張ってくださいねと言う格好で。いいとこ取りするんじゃなくて、皆が一番嫌がることをどんどんやっていこう。これが長期投資です。

・世の中そんなに甘くはないといわれますが、自分だけ「いいとこ取り」をしようとガツガツする方がよほど世の中を甘く見ていると思います。みんなでガツガツ取りまくればそのうち取るものがなくなってしまうのは誰だってわかること。経済活動はすべてお金を手放すことから始まり、手放したお金が良く働いてくれて戻ってきたものが利益でしょう。

・投資というのは将来の世の中を作るために「余っているお金を用立てさせてもらいます。このお金をどうぞお使いください」といっては、皆がしり込みしたくなるような時に経済の現場へ資金を投入していく作業です。

感想

澤上篤人氏は日経マネーでよく目にする印象があるが、初心者へ向け優しいことを言っているように見せかけて、実は上級者ほど心に響く内容であると感じる。
それなりに経験を重ねた長期投資家が本書を読み、もし感じるものがなければ、長期投資家としての適正はあまりないと思う。

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