不眠にしても、うつ病にしても傾向と療法がある。

5894viewskuramaekuramae

このエントリーをはてなブックマークに追加
不眠とうつ病 (岩波新書)

最近は涼しくなっているのだが、それまでは「猛暑」や「酷暑」と呼ばれるような暑さだった。その暑さによって眠れなくなるようなことが往々にしてあった。しかしそうじゃなくても眠れなくなるようなことは人によってあるという。その人によってある不眠の症状は実は「うつ病」と関係しているのだという。それはいったいどのような因果関係があり、対処はどうしたらよいのか、そのことについて取り上げているのが本書である。

第1章「なぜ、眠る?」

根本的なものとして、人に限らず動物はなぜ「眠る」のかという問いから始まる。その問いの回答は諸説あるものの「エネルギー保存説」を中心に紹介している。また睡眠に必要な物質、そして睡眠からくる病についても紹介している。

第2章「眠らないと、どうなる?」

人に限らず動物もまた眠る。しかし逆説的に本章のタイトルにある「眠らないと、どうなる?」という問いを投げかける。どうなるかというと「死ぬ」というのもあるが、そうじゃなくても生活習慣病にかかるという。そのことについて実験でもって検証を行っている。

第3章「眠りを計る」

人によって適切な睡眠時間は異なるのだが、統計的に平均的に適切な睡眠時間は7時間50分くらいと言われている(参考資料)。他にも睡眠時間だけではなく、睡眠サイクルをどうしたらよいのかについて取り上げている。

第4章「うつ病は不眠の背後に」

睡眠不足や不眠は、睡眠時間の不足から来ているのだが、その状態になってしまったとき、作業能力の低下や生活習慣病、そしてうつ病などの引き金となる、ある「負債」が積み重なるという。そしてその負債が積み重なって「不眠症」をはじめとした様々な病気を引き起こすことになるという。

第5章「うつ病と生活習慣病」

うつ病と生活習慣病の関係とはどうなのかというと、実はうつ病の患者の中には生活習慣病が多いのだという。その要因として「ストレス」や「睡眠」と深い関係があるという。

第6章「認知行動療法とは」

では睡眠不足やうつ病を治すためにはどうしたらよいのか、その治療法として「認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy:CBT)」を取り上げている。その療法とは、

「従来の行動に焦点をあてた行動療法から、アルバート・エリスの論理療法や、アーロン・ベックの認知療法の登場によって、思考など認知に焦点をあてることで発展してきた心理療法の技法の総称」(Wikipediaより)]

とある。主にうつ病の療法に使われるのだが、不眠症にも効果がある。

第7章「眠りでうつ病を治す」

うつ病治療の方法として薬剤投与もあれば、前章の認知行動療法、さらにはカウンセリングなどもある。他にも眠りを用いた治療法もあるのだが、眠りにしても生物学的にどれくらいの時間で、何時から何時までのサイクルで睡眠を取るべきか、そのことについての方法を伝授している。

第8章「悪人のすすめ」

うつ病になる人の傾向としては生真面目になる、良い子となるような性格が挙げられる。本章では性格について「悪人」を推奨している。その理由にしても、眠りや精神状態と関係している。

感想

うつは現代病の一つとして挙げられるのだが、その要因として不眠もあるのだが、本書のように科学的な相関関係を取り上げられた本はなかった。もちろん療法なども提示されており、もしあなたがうつ病や寝不足、不眠症などに悩まされているのであれば是非一読してほしい一冊といえる。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く