幻想的なホラーから不気味なホラーまで。全60のホラー短編集

8083viewsあいあい

このエントリーをはてなブックマークに追加
あめだま 青蛙モノノケ語り
  • プロローグ

 顔が溶け始めてしまった。
 手で押さえても、滴る皮膚と肉の混ざり合ったどろどろした物が隙間から流れ落ちてしまう。

 困ったな、どうしよう。

*****

  • 天香国色
 大輪の牡丹の花を覗き込むと、ぺったりと人の顔が貼り付いていた。
 よく見てみると、これは大変上手く薄く剥がした顔の皮膚だということが解った。

  • 恨み雛
  • 雨月

*****

  • 四畳半宇宙譚
 無職で金もなく毎日ぼーっとお腹を空かせていた時に、目の前にちかちか光る瑠璃色のUFOが突然現れた。
 しかも、とってもちっちゃい。

  • 同僚
  • 蜘蛛桜

*****

  • がんばり入道
 「がんばり入道ホトトギス」
 こう言うと、便所で用を足している最中に化け物に出会う心配がないそうだ。

  • 位置
  • 宇治橋

*****

  • めはなぐち
 侍屋敷に、名子として勤めていた時のこと。
 ある日何時ものように門前を掃き清めていると、強い風が吹き、何処からともなくビチャビチャと目、鼻、口が飛んできて、屋敷門に貼り付いてしまった。

  • できるかな
  • 塩の小箱

*****

  • あめ玉
 鰆ちゃんて綺麗な目しとるねえ。
 そうやろ、これ自分で拵えてんで。

  • 薫糖
  • 蜜壺

*****

  • 選択肢
 遣り残したことも沢山あったというのに死んでしまった。
 全く、今日は誕生日だったのにツイてない。

  • お化けの学校
  • お化け屋敷

*****

  • エピローグ
 「何がよかったの?」
 部屋の何処かからか声が重なって聞こえた。

etc… 全60の短編集

感想

1つのお話が1~3ページなので、長編が苦手な方にオススメしたい1冊です。幻想的なホラーから不気味なホラーまで、幅広いお話が1冊につまっています。どのお話も最初の1行から独特の世界観に入り込んでしまいます。どことなくレトロな懐かしさを感じつつ、ホラーなのにくすっと笑ってしまう表現もあったり、読み始めると止まりません。不気味な話があると言っても、ホラーが苦手な方にも読みやすいと思いました。読み終わると著者の世界観に入り込んでしまい、実世界でもこんなことがあるのでは…とそう感じさせる1冊でした。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く