アニメコンテンツの未来はどこへ?

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コンテンツビジネス・デジタルシフト―映像の新しい消費形態

本書で取り上げる「コンテンツ」は主に「アニメコンテンツ」である。最近アニメも、実際のアニメ放映のみならず、DVD・BDの販売、さらにはグッズなどの販売もあるのだが、これはミクロの観点からの売り上げである。マクロになると、スポンサーからの広告料などが主な収入源になるという。

しかしそういった「アニメコンテンツ」にも変化は見られる。本書はそのコンテンツビジネスの変化について迫っている。

第一章「メディアとアニメビジネスの変化」

日本のアニメは世界に誇るものであるといわれているが、現実的に言うと日本アニメの海外売り上げは2006年を境に売り上げが減少し続けている。アニメそのものの技術が世界に誇るべきものと言われる中でマーケティングなど、販売面に関しては乏しくなっていっている現状にある。
ほかにもアニメ制作にも課題は残っており、本書では、

「下請け構造」「人材流出・不足」「国内空洞化」(p.24より)]

がある。前者2つはアニメ業界のニュースでもよく取り上げられているので(現にアニメーターが年収110万円という実態がニュースになったほど)、ここでは割愛するのだが、特に最後の「国内空洞化」について詳しく述べると、アニメーターの委託はよく日本のアニメ制作会社といわれているが、最近のアニメでは海外に原画・動画など委託をするケースも見られ、そのことにより、日本における技術育成が為されなくなってしまうことが背景にある。
ほかにもYouTubeやニコニコ動画が出てきたことにより、アニメ動画の二次利用、いわゆる「MAD動画」が出たことについても本章にて言及している。

第二章「アニメコンテンツの変化」

とはいえアニメでもコンテンツ、およびビジネスに変化がある。その中で「ネット配信」などのオンラインにおける展開を行い、大ヒットさせた事例として「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「魔法少女まどか☆マギカ」を取り上げている。

第三章「変化への対応」

アニメコンテンツの変化もあれば、同様に地上波・衛星放送のみならず、HPやYouTube・ニコニコ動画などの動画共有サイトをも巻き込んだことも行われている。動画の場合で言うと事例として取り上げられているのが、2008~2009年にかけて動画配信され、2010年には映画化された「イヴの時間」である。これはYouTube・ニコニコ動画、さらには、ヤフー動画にいたるまで幅広く扱われており、その配信により、ビジネスにどのような影響を受けたのかを取り上げている。

また2012年2~3月までTVアニメ放映された「ブラック★ロックシューター」は動画ではなく、pixivや作者のブログにて投稿されたイラストから誕生し、それがコンテンツビジネスに発展したことについて取り上げている。

感想

様々な変化が起こったコンテンツビジネスであるが、まだまだ課題は存在する。その課題をいかにして行くべきか、政府が行うべきものもあるが、主として業界全体に向けているといっても過言ではない。
コンテンツビジネスは発展しているとはいえ、まだまだ伸びしろがある。もちろん問題点も存在する。アニメそのものについても、マーケティングの点でも、労働現場の点でもである。それでも一つ一つ解決していくことが必要なのだが、その「一歩」は会社単位、業界単位で行う必要があるため、その足並みをそろえるにも時間がかかりそうである。

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