気鋭の政治評論家、三宅久之。その82年の生涯。

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愛妻・納税・墓参り 家族から見た三宅久之回想録

政治評論家の三宅久之先生(以下:三宅先生)が亡くなって5年半経った。私が三宅先生についてテレビにて拝見したのが1990年代のころである。その頃は「TVタックル」などの番組で見ていたのだが、2000年代後半になってからは「たかじんのそこまで言って委員会」でみることが多くなった。最近はテレビを見なくなったのだが、テレビを見ていた時の時代は三宅先生のお姿を拝見しなかった日はなかったくらい印象に残っていたことを今でも記憶に残っている。

三宅先生はテレビのコメンテーターとしての活躍もそうなのだが、それ以上に政治評論家として、ほかの報道番組では知りえないような話も出てきており、本当に勉強になった。
本書は三宅先生の三男が綴っている。(余談だが、頭髪も父である三宅先生と一緒であるという)

第一章「人間三宅久之」

三宅先生が亡くなった時、多くの方々が追悼メッセージを送った。その中にはのちに首相にカムバックした安倍晋三氏、大阪市長の橋下徹氏、「そこまで言って委員会」で共演した宮崎哲弥氏や山口もえ氏が名を連ねた。
それだけの「仁徳」が三宅先生にはあった。その三宅先生の人生の中で外せない「西山事件」のこと、そして番組内でもネタにされた「頭髪」のことについて取り上げられている。

第二章「三宅久之の「戦後」と「青春」」

三宅先生の座右の銘は本書のタイトルにある「愛妻・納税・墓参り」である。特に愛妻については第五章に記載することとして、なぜ三宅先生がそれを座右の銘としたのか、そのことについて一つ一つ解説している。
ほかにも三宅先生の学生時代から、毎日新聞記者のころ、そして政治評論家として独立し、ニュースキャスターになったころの話についても綴っている。

第三章「三宅家の春夏秋冬」

本章では三宅先生の親族はもちろんのこと山口もえ氏や前東京都知事の猪瀬直樹氏のエピソードについて綴られている。

第四章「ジャーナリスト三宅久之」

本章では毎日新聞記者のころから政治評論家にかけての三宅先生の仕事について取り上げている。特に毎日新聞の時代には「鬼デスク」と呼ばれており、三宅先生の怒号が飛ばない日はないというのは有名である。ちなみにとの当時は「瞬間湯沸かし器」とも呼ばれていたという。

第五章「愛妻の誠」

三宅先生の愛妻ぶりは「そこまで言って委員会」内でも非常に有名な話である。番組内でも三宅先生の1日の生活に迫った話があったが、そこでも「愛妻」という言葉を地でいくほどだった印象を今でも覚えている。しかし夫婦生活の中で喧嘩をしたり、夫人から怒られたりするようなことは何度もあったという。

第六章「死期を知悉したジャーナリスト」

「知悉(ちしつ)」とは、

「知りつくすこと。詳しく知ること」(「広辞苑 第六版」より)]

とある。その言葉をもとに、晩年は新しいもの・ことを追いかけながら、信念を持っていたと言える。

感想

本書を読んだとき、ふとテレビで見ていたころの三宅先生の姿を思い出してしまった。厳しく、時折怒号を飛ばすこともあるのだが、ユーモアのあふれるトークで会場はおろか、視聴者をも沸かせた。その姿は他のコメンテーターの追随を許さないほどだった。しかしそれは82年にも及ぶ人生の中で得たことなのだと思う。その足跡は今でも私たちの心の中に刻まれている。

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