マックスウェーバー 職業としての学問

5382views韓非韓非

このエントリーをはてなブックマークに追加
職業としての学問 (ワイド版 岩波文庫)

学問と政策の峻別を説くこの名高い講演は、聴衆に脅かすような印象を与えたらしい。この講演が行われた時代背景として、第一次世界大戦のドイツの敗北がある。ウェーバーは、ナショナリストであった為にかなり心を傷んだようである。しかし、それよりも戦後マルクス主義やニーチェ流の文明批評などの思想に影響を受けた青年達が、革命的な学生運動などを繰り広げる。これの方がウェーバーにとって疎ましいことであった。そこで、ウェーバーは日々の仕事に帰れの叱咤する。彼にとって青年達のこういった動揺は、流行であり時代病であった。何を彼は言おうとしたのか。それは三つである。第一は経済的な職業、つまり日々の生計を立てる道としての学問である。第二は職業としての学問にたいしての人々、とくに教師の研究者がとるべき心構えと態度である。第三にはこの学問の職分いかんが問題である。教師や指導者であってはならず政治的立場や、価値判断から自由でなければならないと戒めを説いている。世界観や政治的立場を主張しないことが大学の教壇に立つ教師としての義務だと指摘する。
この講演の全文は決して長文でないが内容と質が深い。学問について深く考えられることは間違いなかろう。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く