話題の「ブロックチェーン」をしっかり理解したい人にオススメ!

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いちばんやさしいブロックチェーンの教本 人気講師が教えるビットコインを支える仕組み (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

◼️ブロックチェーンとは「データベースを機能強化する仕組み」

その定義は難しく、有識者の間でも意見が異なる。

◼️暗号技術

ハッシュ値、電子署名、公開鍵認証基盤(PKI)、タイムスタンプについて解説されている。

◼️データ改竄を防ぐ「ハッシュ」

ブロックチェーン技術を語る上で最重要といえるのが「一方向ハッシュ関数」である。これは、「同じ入力値に対して常に同じ値を出力する」という点はほかの関数と同じだが、「どんな値が出力されるか予測できない」のが特徴。ブロックチェーン関連でもっともポピュラーなハッシュ関数は「SHA256」だが、これを用いると、たった1ビットでも違う値が入力されると、互いにまったく関連性のない異なる値を得られる。また、長さの異なる文字列を与えても、常に一定の桁数となるのもポイント。SHA256の場合、入力値が1バイトだろうが、1GBだろうが、常に16進数の64桁が出力される。これらの特性により、テキストがオリジナルと同じかどうか即座に確かめることができる。

◼️P2P分散ネットワーク

・P2P分散ネットワークに参加するノードは、原則としてすべて対等の機能を持つ。いわゆる単一障害点を持たないため、一部のノードが欠損しただけで全体が影響を受けることはなく、その規模が大きくなるほど耐障害性に優れていく。ビットコインでは、世界中で約7500台のノードが連携して動いている。
・ブロックチェーンでは全ノードが同じ計算を行う。もしノード間で違う結果が出た場合、チェーンの分岐が発生する。その場合、各ノードは自分が正しいと思う方にブロックをつなげていき、やがてブロックの長さに差がつくと、長いほうが勝利して合意形成がなされる。ビットコインの場合、これまで決着がつかなかった最長記録は24ブロックである。

◼️ウォレット

・ウォレットアドレスはオフラインで生成可能。また、そのパターンは事実上無限である。筆者曰く「地球一生分の時間をかけても枯渇する心配はない」。
・ウォレットアプリは、ブロックチェーンの中身を検索して、自分のアドレスの残高を集計する機能を持つ。ブロックチェーンそのものは、各人の残高を管理してはいない。
・一つのウォレットアプリは、複数のウォレットアドレスを持つ。これはアプリがやってくれるので、利用者が意識することはない。(これについてはよく分からない。送金の際だけアドレスを使い分けるのか? 受け取る時はアドレスがいくつもあると不便な気がする。)
・ビットコインの場合、先頭が「3」のアドレスはマルチシグネチャアドレスである。これは、複数の署名がないと送金できない。

◼️手数料の高騰

・ビットコインを送金する場合の手数料は、送金する人が自由に決めていいことになっている。しかし、どのトランザクションをマイニングに取り込むかはマイナーの自由であり、手数料が高いものを優先的に取り込む傾向がある。そのため、あまりにも手数料の安いトランザクションは、いつまでたっても承認されないというリスクがある。2017年6月頃、慢性的なトランザクション超過で、手数料が高騰した。

◼️量子コンピューターが普及するとブロックチェーンはどうなる?

非常に興味深い考察。筆者の見解では「影響は軽微だろう」とのこと。詳細は省略。

◼️広がる可能性

スマートコントラクト、DAO、ICO、トークンなどについても解説されているが、割愛する。
応用方法として、ファン作り、企業通貨、証券分野への活用、文書の保管、流通トラッキング、電子投票などが紹介されている。

感想

ほかの本を読んでブロックチェーンについてある程度知っていたので、本書から学べた部分のみ抜粋した。いきなりこのまとめだけ見た方は意味がわからないかもしれないが、ブロックチェーンについてゼロから詳しく解説しており、とても勉強になると思う。私はさまざまな疑問が氷解し、すっきりした。一方で、理解できなかった部分も多くあり、勉強が必要だと思った。

手数料の高騰についてさらりと言及されていたが、そうすると仮想通貨のメリットと言われていたはずのマイクロペイメントに問題が生じるかもしれない。ビットコインなどポピュラーな通貨では、慢性的な「交通渋滞」が悩みの種となっていくのだとすれば、アルトコインとの「住み分け」もなされていくのかもしれないと想像した。
刊行は2017年9月1日(ビットコインキャッシュとのハードフォークが話題となっていた時期。本書でも言及がある)。2017年11月27日読了。

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