気づきを得る機会

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脳卒中患者だった理学療法士が伝えたい、本当のこと

 23歳で脳底動脈梗塞を起こしてプロボクサーの夢を断念せざるを得なくなり、そこから奮起して理学療法士となった著者による、体験に基づくリハビリのポイントを紹介している本である。本書の構成は下記の通り:

Part 1 患者となった僕が伝えたい、本当のこと
 Chapter 1 入院中の本当
 Chapter 2 退院後の本当
Part 2 理学療法士となった僕が伝えたい、本当のこと
 Chapter 1 運動麻痺の本当
 Chapter 2 感覚障害の本当
 Chapter 3 運動失調の本当
 Chapter 4 高次脳機能障害の本当
 Chapter 5 患者の心の中の本当

 Part 1では、病気に苦しんでいる時代のリアルが当時つけていた日記の抜粋などを通じて伝わってきて興味深い。だがそれ以上に、Part 2は、実際、リハビリを受けている人の状態が分かりやすく書かれていて、何に気をつける場気なのか、気づきを得る機会を与えてくれるところが興味深い。

 Chap. 1では運動麻痺の人が自分の身体について受けている主観を重視すべきという立場を取っている。彼らの運動は身体の各所にある点を意識的に動かしているため、通常の感覚での正しい動きを再現させようとするとその主観とのズレが生じ、かえって正しい動きから離れてしまうということがあるらしい。こういった時には、彼らの主観としての正しい動きを出発点として、そこからの差異を突き詰める必要があるのだという。
 Chap. 2では、彼らの主観が彼らの統合的な身体所有感の発露であることが多いということが説かれます。彼らの主観は通常の感覚的には理解しがたい内容もあるかもしれませんが、それを突き詰めていけば、問題解決に必要な原因に突きあたることもあると言います。よってそのためには、上手く彼らの主観を聞き出すことが必要です。

 Chap. 3では、運動失調の結果生じる代償固定と、運動学習による二次的障害について、Chap. 4では高次脳機能障害について触れられている。

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