井原西鶴「好色一代男」

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好色一代男 (岩波文庫 黄 204-1)

「戯れし女三千七百四十二人」、高級遊女から男色まで性遍歴一代記

裕福な町人と高級遊女の間に生まれた世之介は、七歳のときに付き添いの女中に発情して以来、性への関心が強くなった。歳に似合わぬ好色な振る舞いを続けていたが、子供なのでなかなか相手にされない。十歳になったとき、出会った美男子を口説き、男色の道にも足を踏み入れる。十一歳のときには、遊女を金で請け出して通うという、大人同然の振る舞いをしていた。

世之介はその後も近畿一円を恋を求めてさまよい、遊女・後家・若衆などさまざまな女や男と結ばれる。当然、そんな放蕩生活に呆れた父親に勘当されそうになる。そこで世之介は性根を改めようと十九歳で出家を決意、二日ほど念仏などを読んでいたが、すぐに嫌気がさしてしまい、寺にいる美男子三人と戯れはじめてしまう。二十一歳のときには謡うたいとなり大坂を流していたが、そこで出会ったお大尽に連れられ、京都で女遊びをする。また別の日には小倉出身の人に誘われ、下関まで出向く。そこで一人の遊女と親しくなるが、一週間ほどの騒ぎのうちに、他の遊女すべてと寝てしまったことで最初の女にとやかく言われ、京都に退散してくる。

京に上る途中で旅の一座に加わって若女形に手を出したり、大坂で金もないのに遊女狂いを続けていたが、二十六歳のときにいよいよ金も尽き、佐渡の金山へ行ってみるが、それも性交のための放浪にしかならなかった。神主になったり、牢に入る羽目になったりしながら、世之介は性欲の赴くままに諸国をさまよう。三十二歳のとき、金持ちに連れられて初めて京の島原で遊女遊びをするが、つまらない女郎にまで振られてしまう。この時「遊郭は人に金を出してもらって遊ぶところではない。おれも一度は自分の金で遊ぶぞ」と決意する。

そして、そのチャンスは三十四歳のときに転がり込んできた。父が亡くなり、世之介は二万五千貫(今の金額で百億円以上)という莫大な財産を相続する。世之介、今まで手の出せなかった恒久遊女を買って遊ぶ日々がはじまる。やがて地方の遊女にまで手を伸ばし、遺産を得てから二十三年間、遊び尽くした。五十四歳になった世之介は、残った六千両の金を東山に埋めて過去との縁を切ることを思い立つ。気心の知れた七人の男友達を呼び寄せ、「床の責道具」を船いっぱいに積み、女だけ住むという女護が島を目指して船出をし、行方知れずとなった。

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