精神科医が書くうつ病を持つ人のための復職ガイド

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医師が書くものですので類書に比べて医学的な内容、特にうつ病の診断についての部分が充実しています。また、本書の後半は著者の病院でしている復職プログラムでの勘所が多く紹介されていますが、必ずしも全国の精神科で同じようなプログラムが体験できるということではなく、一つの先進的な例としての紹介となっています。

本書の内容のまとめ
・ うつと躁うつ病の見極めが大切
・ 軽症のうつこそ見極めが難しい
・ 正しい診断には多職種のプロの目と感性が必要
・ 診断の一般的流れ(種々の尺度のほか、光トポグラフィー検査など)についての説明
・ 糖尿病、更年期障害、甲状腺、認知症、自己免疫、内分泌、脳血管などの疾患のチェックも
・ 復職の取り組みは生活リズムの改善から
・ 日常の困ったに対処する認知行動療法
・ リワークプログラムでは「仕事で求められるパフォーマンス」と「心身の状態」とのバランスを保つことが大事
・ 作業療法で内省(自己分析)をして、仕事の得手不得手を再発見する、疲れを意識する(主観的疲労度と客観的疲労度を参考にする)、自分によくある対人関係面のストレスを見つける
・ プログラムの最後に模擬就労で、残業のメリットデメリットについて知る
・ 同時に「自分の取り扱い説明書」をつくる。自分の理想的な生活パターンと、注意すべき生活習慣。模擬就労を行った結果、見えてきた働き方のクセとその改善点。認知行動療法で学んだ様々な場面におけるストレスの対処テクニック。などを記入して、困ったときに振り返るマニュアルを用意する
・ こうして復職準備を人任せにしない

感想

2016年発刊ですが、日本でもうつの復職に関して、一般向けにここまで充実した内容のプログラム紹介の本が出版されているということに、驚きを感じました。特にクリニックで薬物治療を中心にした治療を受けていらっしゃるうつ病の当事者・ご家族の方には、参考になる話が多い本かもしれません。

"うつ"からの完全復職バイブル

  • 藤田 潔,古川 修,森脇 正詞

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