多面的に高校野球を分析してみると

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高校野球の経済学

第1章 野球は”非効率”なスポーツ

 ・試合ではほとんどの選手が動いていない
 ・試合の制限時間がない
 ・道具や設備にカネがかかる(保護者負担が年間23万円)
 ・審判への依存度が高い(審判がルールを決める)
 ・不確実性が高い
 ・練習時間が長い(引退まで4,000時間の練習、高校の授業時間3,000時間より長い)

第2章 高校野球は”重要無形文化財”

 高校球児は、現代社会から消えつつある”絶滅危惧種”あるいは”特別天然記念物”ともいうべき(純真な青少年という)高校生であり、そうした球児たちが躍動する高校野球は”重要無形文化財”に等しいものである。

第3章 ”聖地”甲子園の謎

 甲子園は日本の数ある野球場のうちの一つではない。高校(中等学校)野球の大会を開くため、多くの人々が心血を注ぎ、不眠不休で建設した日本最古の本格的な球場である。そして、戦中の軍部による解体や戦後のGHQによる接収にも耐え抜き、再び球児のもとに戻ってきた球場である。

第4章 陰の主役・審判

 高校野球ファンは球児たちの”高校生らしい”フェアプレーを期待している。そして審判の役割は、球児たちがしっかりとその期待に応えるよう指導することなのである。高校野球でビデオ判定を取り入れないのは当然だろう。ビデオで確認して審判が間違っていたなどということにでもなれば、審判の権威は失墜し、球児たちを指導することはできなくなるからである。

第5章 沖縄の高校野球に学ぶ

 高校球に夢中になる沖縄の県民性は、本土のスケープゴートを強いられた過去の歴史を背景とする屈折した感情の表れともいえなくはない。いち早く”本土化”に成功した高校野球だからこそ、その先を考えるべきときに来ているように思えるのである。

第6章 高校野球の将来

 高校野球の4要件:競技性、教育性、文化性、非商業性
 大切なことは、高校生たちに”高校野球”とは別の選択肢が用意されているかどうかだ。別の選択肢があれば、高野連がどのようなルールを設けようと、野球部に所属する生徒やその保護者はそれを甘んじて受け入れていることになる。

感想

甲子園優勝とその都道府県の経済効果など、経済学の手法を用いた分析や視点を期待していたため、期待どおりではなかった。
第6章で、高校数の少ない都道府県(鳥取25)と、多い都道府県(神奈川193)の勝率に偏りがないため、選挙のような格差は問題視されていないとの記述は興味を持った。

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