類まれな文章力で自論にぐいぐいと引き込むちから強さの妙

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今日の芸術―時代を創造するものは誰か (光文社知恵の森文庫)

「だれでも、子どものときには、人生ってもっとすばらしいものだと思っている。大きくなったら、と夢想していた。にもかかわらず─毎日毎日の生き方がなにかほんとうではない。こんなものではないはずだ、とあせります。」
と、太郎氏は我々の気持ちを代弁します。

我々の無気力はどこから来るのか。我々の生活が偽物に感じられるのはなぜか。
太郎氏は、
「自分自身の喜びや確信から出発しないで、便利な型やポーズだけを利用する習慣を身につけてしまうと、おとなになってからも、ほんとうに思っていることを発表することは、世渡りに都合がわるいから、そっちのけにしてしまいます。そして世間の通り相場だけを使いわける、不明朗でけちくさい人間になってしまうのです。」
と言います。
そして、
「謙虚とは権力とか他人にたいしてではなくて、自分自身にたいしてこそ、そうあらねばならないことなのです。」
と教えてくれます。

「表現欲というのは一種の生命力で、思いのほかに激しいものです。」
この表現欲を無意識に抑圧し、「しおらしい卑屈さ」で生きる我々に
毎日の現実のなかでどう生きるべきか
太郎氏は魅力的な語り口で真摯に語りかけてくれます。

感想

文章の力強さ,一読の価値ありです。

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