ダイヤモンドが滅多斬り!健康食品のウソを徹底的に暴く!!

517viewsbook beetlebook beetle

このエントリーをはてなブックマークに追加
週刊ダイヤモンド 2017年 6/17 号 [雑誌] (エセ健康科学を見抜くクスリ・健康食品のウソ・ホント)

◼︎プロビオのイメージ戦略

明治のプロビオシリーズ(R-1、LG21、PA-3の3種類)のキャッチコピーについて、編集部が明治に問い合わせたところ、「商品に込めた当社の意思を表現したものであり、研究成果に呼応したものではない」との回答であった。
つまり、「強さひきだす乳酸菌」等の謳い文句は、なんらかの効果・効能を示すものではない。実際、プロビオはトクホでも機能性表示食品でもない。その検証は、マウスによる実験や、ヒト数十人程度の小規模の実験などによるもので、科学的な信頼性は高くない。
にもかかわらず、巧みな宣伝によって、健康に良いというイメージ獲得に成功した。

◼︎チョコレートで脳が若返る?

内閣府と明治が今年1月に共同である研究成果を発表した。それは「高カカオチョコ」の継続的な摂取が、大脳皮質の量を増加させ、学習の機能を高める可能性がある、というものだった。
しかしその検証内容は、被験者数が少なく、比較対照群も設定していないという不十分なもの。にもかかわらず、明治は大々的に広報した。この内閣府のImPACT(革新的研究開発推進プログラム)は550億円を投じた事業で、このお粗末な研究に、国がお墨付きを与えたかのような印象を与えるには十分だった。

◼︎どこにでも乳酸菌

「腸内フローラ」という用語に注目が集まるとともに、乳酸菌ブームという現象が発生。現在商品化されているものだけでも、菓子類やふりかけ、カップラーメンにまで「乳酸菌入り」がうたわれている。
しかし、その摂取が、腸内フローラにどのように影響するかについては、十分にわかっていない。谷内田真一教授(大阪大学医学部がんゲノム情報学)は「現時点で乳酸菌が腸内フローラに有効というのは時期尚早」と述べている。

◼︎宣伝文句のカラクリ

共立女子大学大学院の川上浩教授による指摘。
・レタス◯個分の食物繊維ーーレタスは野菜の中でも食物繊維が少ない。
・サラダ油の“コレステロールゼロ”ーーコレステロールは、動物細胞に含まれる成分で、植物油にはもともと含まれていない。
・糖質ゼロと糖類ゼローー糖質=糖類+糖アルコール+オリゴ糖、である。すなわち、糖類だけがゼロでも、糖アルコールやオリゴ糖は含まれており、カロリーゼロではない。糖質ゼロのほうがダイエット効果が期待できる。

◼︎その他

・トクホの効果は小さい。編集部が代表的な商品の効果を試した結果、「体重が減らずに増えた」「効果に疑問」などと無残なものだった。
・テレビ通販で売られているサプリメントに注意。その価格の多くが宣伝費で、メーカーの取り分はわずか二割。そのうちの利益や生産コストをさらに引けば、原価は非常に小さなものになる。商品価格が安いサプリメントは、材料費はさらに安い。手を出さないのが無難だ。
・トマトに含まれるリコピンは、抗酸化作用があると言われるが、これは試験管内や動物での実験によるもので、人間の体の中で同様の効果が得られるかは分かっていない。食物の抗酸化作用そのものが、ヒトへの効果は実証されていない。
・食品添加物を悪玉にして「無添加」をウリにする商品があるが、その審査は非常に厳しく、安全性にはまず問題がない。(科学ジャーナリストの松永和紀氏)。
・自然食だから安全なわけではない。たとえば米やヒジキには、天然の発がん物質である無機ヒ素が結構多く含まれている(白米より玄米に多い)。残留農薬や添加物は、安全性が確認されているので、食品そのものの成分に比べれば安全である。(国立医薬品食品衛生研究所安全情報部の畝山智恵子部長)

感想

Rー1が健康にいいと信じて愛飲していたので、本号のプロビオシリーズに関する取材は、本当に衝撃的な内容だった。「チョコレートで脳が若返る」という研究内容とあわせると、明治を徹底的に攻撃しているような印象を受ける。大企業だからといって、まるまる信じることはできないと思い知った。
part1「老後は薬漬け?クスリの本当のやめどき」という章は割愛したが、高齢者が薬の過剰摂取に陥っており、その危険が指摘されていて、これもまた興味深い内容だった。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く