日本は母性社会

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ほめると子どもはダメになる (新潮新書)

第5章 母性の暴走にブレーキを

イザベラ・バードの驚嘆

何事も大人中心で子供にある意味冷淡な欧米社会と比べて日本では子供中心といっても良いくらいに子供が大事にされている。これは誇るべきことなのではないだろうか。この良さを捨てて欧米化する必要はさらさらないように思われる。
*欧米の子育てが新しいからといって、日本の子育てが古いと言って、欧米を真似する必要は全くない。日本には日本独自の歴史や文化があり、それを前提に子育てがされているので、日本の子育てのいいところはそのまま取り入れる必要がある。

「心理的一体感」を前提に

子供と親密にしている心地よさに浸るのは、子供の児童期までと考え、思春期以降は子供を心理的に切り離すように心がけることが必要だ。利己的な気持ちに打ち勝つことができないと子供のためになるしつけはできない、つまり本当の優しい親にはなれない。日本の親も子ももっと寂しさに浸る必要があるのではないか。
日本の少子化が問題になっているが親が今のように子供を突き放すことができず、子供が深い孤独に浸ることがなければ恋愛も結婚も必要なくなってしまう。
*子供が小さい頃は子供と親密にしていてもいいけども思春期以降になると親の方から切り離すという事が大事なのではないか 。

日本流子育ての優れたところ

子供が幼いうちは受容的に関わることで子どもの心の世界は安定する。子供が幼い頃の子育てで大事なのは親子の間に心の絆を築くことである。子供の側からすれば自分は大切にされている、愛情の絆に支えられていると実感できることであり、精神分析学者エリクソンの言う基本的信頼感の獲得である。この点に関しては日本的な子育ては極めて優秀と言える。 172ページ
*「受容的に関わる」:怒りであろうが憎しみであろうが、苦しみであろうが相手が感じていることをそのまま受け止めてかかわる。すると、話し手にとっては、怒りを感じている自分でもいいんだな、悩んでいてもいいんだなと今の自分を肯定されているように感じられるので、楽になれたり本音(素の自分)を出しやすくなる。きいのことを受け止めて関わるのが大事。

頑固オヤジという権威

たとえ親の価値観を理不尽に感じ、反発するにしても、それが自立の力になっていく。親が甘くてなんだか守られている感じがなくて寂しかったという若者や、親が厳しいという友達が羨ましかったという若者がいるが、毅然とした態度でしつけようとする親というのは鬱陶しい存在であると同時に、頼れる存在でもある。親としての権威を自覚し、自分の価値観、我が家の方針を自信を持って子供にぶつけることが必要なのではないだろうか。
*「物分りが良すぎて子供の自由にさせてやりたい」というのは結局自分に甘い親であるということです。

あとがき

原稿を書き進めながら、もう一つ気になったのが、親が子供の将来をコントロールできるといった発想である。196ページ
*「子供の能力開発は親次第」とか、「できる子」にするためのノウハウが盛んに説かれている。この発想がまずい。子供なんて親の思うようになるものではないし、親の思い通りになるような主体性のない子ではかえって行く末が心配だ。そんな当たり前のことがなぜか常識でなくなってきている。

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