禁煙支援のための医薬品の基本

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薬学生・指導者のための一般病院実務実習・実践テキスト

目標

●禁煙補助薬を適切に選択・供給できる。
●薬剤師のセルフメディケーション支援が、生活者の健康の維持に貢献する重要性を感じとる。

世界的な禁煙の潮流と薬剤師への期待

タバコは健康に悪影響を与え、喫煙者は肺がん等のリスクが増大すると言われる。WHOでは、「タバコ一掃構想」として行動計画を示し、これに呼応する形で国際薬剤師・薬学連合(FIP)
は、禁煙の奨励と支援を薬剤師の役割として示している。
東大の渋谷健司氏・池田奈由氏らの報告によれば、我が国における2007年の危険因子ごとの推定死亡者数は、高血圧、高血糖を抑えて喫煙が1位となっている。薬局は服薬支援の環境が整っていることから、禁煙支援をする最適な場所として期待されている。日本薬剤師会では平成15年に「禁煙運動宣言」を採択し、各都道府県薬剤師会では「禁煙支援薬剤師」等の認定制度が導入されつつある。

禁煙補助薬の種類

近年、OTC医薬品としてニコチンパッチ製剤とガム製剤が、医療用医薬品では保険診療が適用されるニコチンパッチ製剤(ニコチネルTTS)とニコチン受容体部分作動薬のバレニクリン酒石酸塩錠(チャンピックス錠)が 発売され、禁煙を補助する医薬品が充実してきた。
●ニコチンガムの特徴と留意点
1. 噛み方の指導が必要。くちゃくちゃと早く噛むことはよくない。速く噛むと唾液が多く出てニコチンが唾液と一緒に飲み込まれ、口内・のどへの刺激につながり、口腔粘膜からの吸収が低下
して効果も期待できない。
2. 主な副作用は、のどの痛み、胸焼けや胃の不快感。
3. 歯の状態や職業によっては、使用しにくい場合がある 。
●ニコチンパッチの特徴と留意点
1. 使用が簡単で安定した血中濃度の維持が可能。
2. 禁煙中だと他人に気付かれにくい利点がある。
3. 副作用の多くが貼付部位の皮膚の発赤、かぶれ。
ニコチン製剤に共通の留意事項として、血中濃度が高いと不眠・頭痛・吐き気につながる。妊婦や心臓病、脳血管障害の人には使用できない。うつ病の人は禁煙により悪化することもあるので医師の指導を受けながら禁煙する。
●バレニクリン製剤の特徴と留意点
1. 飲み薬なので、使用が簡単。
2. 禁煙開始の1週間前から服用を開始。
3. 心疾患患者、妊婦にも使用可能。
4. 吐き気の副作用は1~2週間で出やすい。
禁煙治療の保険適用が認可される医療機関では、「禁煙治療のための標準手順書」に基づいて治療を実施する。保険診療で禁煙治療を行うためには、ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が 5点以上で、かつ、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上の必要がある。

感想

ニコチン依存症を判定するテスト TDS(Tobacco Dependence Screener)
http://sugu-kinen.jp/learn/check/

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