患者に分かりやす表現

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メディシナルケミストリー用語解説260

目標

入手した情報を評価し、患者(顧客)に対して分かりやすい言葉、表現で適切に説明できる。

適切な言葉を選ぶ

我々が日常的に使っている言葉でも、一般の生活者や患者にとっては分かりにくい場合がある。一般に、人は聞き慣れない言葉を“音”として捉え、頭の中で漢字に変換するといわれているので、
候補とする漢字がないと理解できないか、似たような言葉を当てはめてしまう。
例えば、「ヤクタイ」という発音から「薬袋」がピンとくる患者は多くない。同様に、「坐薬」を座って飲む薬だと思ったり、「食間服用」を食事中に服用することと勘違いする患者も少なくない。
また、横文字も誤解を招くことがあるので避けるようにする。例えば、医療業界での「コンプライアンス」は服薬遵守のことだが、ビジネス用語では「企業の法令順守」を指す。

適切な表現を選ぶ

分かりやすい表現とは、単に言い方を変えることではない。どんなに易しい言葉でも、薬剤師が息もつかせず一方的に話すと患者の緊張感が高まり、かえって理解力が下がる。話を適度な長さに区切り、患者の表情や行動を観察しながらコミュニケーションを図ることが肝要。
患者応対が薬剤師の自己満足にならないように心がけたい。

分かりやすい表現を使ってもうまく伝わりにくい例

副作用という言葉は一般化しつつあるが、「今までにお薬を飲んで、具合が悪くなったことはありますか」と聞くと、患者は「飲んで」という言葉から内服薬をイメージしてしまい、外用薬や注射薬の情報を得られないこともある。「飲み薬や塗り薬、注射など、お薬を使用して…」と表現する方が好ましい。同様に、併用薬の確認の際にも注意したい。
患者とコミュニケーションを図る目的の一つは、リスクマネジメントにある。患者が重要と感じていない事柄でも、重大視しなければならない情報の可能性がある。信頼関係を築き、患者の何気ない訴えを聴き出すようにする。誰にでも同じ言葉を使うのではなく、相手に合わせた表現が必要。教養のある方に対し、あまりにも平易な言葉を使うと馬鹿にされたと感じるかもしれない。自分の声の大きさやスピードに注意し、相手の話すペースに合わせ、理解の程度を確かめながら情報収集・提供を行う。
コミュニケーションでは非言語的メッセージの影響も大きいといわれている。服装や笑顔、視線
にも考慮して良好な信頼関係を築いていきたいもの。

専門用語と分かりやすい言葉の例

薬歴⇒薬と患者さんに関する記録
疑義照会⇒疑問点を医師に確認すること
併用禁忌薬⇒一緒に使ってはいけない薬
疾患⇒病気
冷所⇒涼しいところ、冷蔵庫の中
点鼻剤⇒鼻の中に使う薬
点眼剤⇒目薬
軟膏剤⇒塗り薬
懸濁⇒溶けないで濁った状態
振とう⇒振り動かす

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