薬局の業務と役割

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病院・薬局実務実習〈1〉病院・薬局に共通な薬剤師業務 (スタンダード薬学シリーズ)

目標

薬局業務を総合的に理解し、薬局薬剤師が薬学的支援を通じて患者のQOLに貢献することの重要性を感じ取る。

医薬分業の歴史

わが国では、1874年(明治7年)に発布され、医師法と医療制度の原点となった「医制」にお
いて、「医師が処方せんを書き薬剤師が調剤する」という医薬分業の形が最初にうたわれたといわれている。その後、1889年(明治22年)に発布され、薬事法の原点にもなった「薬律」にも医薬分業がうたわれたが、実際に医薬分業が本格的に動き出したのは「医制」発布より1 0 0 年経過した1974年で、この年は「分業元年」と呼ばれている。
これは、薬価差を少なくするとともに、医師が院外処方せんを発行する「処方せん料」を引き上げるという政策的な誘導によるところが大きいといわれている。
現在では、全国で医薬分業率が6 0%に達し、2009年では7億2000万枚の処方を応需した。これは国民1 人あたり年間約6枚という膨大な処方せん枚数になる。

調剤業務の変遷と薬局業務

世代が進むにつれ、薬剤師にも高度なコミュニケーション能力が求められるようになってきているとともに、薬局薬剤師の業務の範囲はどんどん広く深くなってきている。
薬局が行う業務には、調剤以外にも、セルフメディケーション支援、医薬品情報管理、医薬品管理(在庫管理・品質管理)、薬局製剤、学校薬剤師、地域住民の健康への啓蒙活動などがあげられる。

医薬分業の主旨

医薬分業とは、単に院外に処方せんが発行されるだけのことではない。医師は診療に専念し、薬剤師は調剤するという、お互いの専門性を尊重した上で、「公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」(医師法、薬剤師法の第一条)という同じ目的のために尽くす。
それでは、なぜ欧米諸国で古くから医薬分業が支持され、わが国でも国の政策として推進されたのか。それは、薬の専門家が医師と別の視点で処方をチェックするという理由の他に、医療を公開することで開かれた医療にすること、経済的な理由で適正な医療行為がねじ曲げられない仕組みとすることなどがあげられる。
医薬分業については高い倫理性が求められ、「薬局業務運営ガイドライン」によって医療機関からの「構造的」、「機能的」、「経済的」な独立がうたわれている。

国民の信頼を得る薬局

薬局は、患者が最後に接する独立した医療提供施設として、医療の担い手である薬剤師が薬学的ケアをする場所。一方、セルフメディケーションの場合には薬局が相談者と最初に接する場所でもあるので、薬局薬剤師は患者(健康に不安のある相談者)に最初と最期に接する、健康のゲートキーパーであるともいえる。
多くの薬局薬剤師は、医と薬が分離しているからこそ、独立した立場で適正な医療に貢献できるという自負をもっている。しかし、それを評価するのは国民。国民の期待と厳しい評価に耐えうる薬局になるためには、日々の研鑽に心がけ、薬剤師として十分な「知識」、「技能」、「態度」を備えることや、地域住民から信頼される「かかりつけ薬局」になること、国民の健康を守るために積極的に社会活動をすることなどが求められている。

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