薬局業務を総合的に実践する

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薬学生のための病院・薬局実務実習テキスト 2016年版

目標

処方せん調剤の基本的対応を実践する。

処方箋受付のポイント

【本人確認】
処方せんを受け取ったら、最初に本人確認をフルネームで行う。他人の処方せんを自分のものと思い込んで薬局に持参する患者も少なくない。
自分の処方せんと勘違いする例として、名字だけで判断してしまう、発音が似ている名前、兄弟で処方せん取り違える、耳の遠い患者による勘違いなどが挙げられる。
さらに、本人の代わりに家族が処方せんを持参する場合もあるので、注意が必要。
【保険の確認】
保険薬局で扱う保険処方せんでは、その処方せんまたは被保険者証によって患者が療養の給付を受ける資格があるかどうかを確認しなければならない(薬担規則第3条)。
処方せんには被保険者番号・記号が記載されているが、一般に新患などでは被保険者証をもってその確認を行っている。
【処方鑑査】
処方鑑査では、形式上のチェックとして、処方せんの記載事項を確認する。処方せんには、患者の氏名、年齢、薬名、分量、用法、用量、発行の年月日、使用期間および病院もしくは診療所の名称および所在地または医師の住所の記載が必要で、保険医の記名押印または署名がなされていなければならない(医師法施行規則第21条)。
処方せんの形式や内容に疑義が認められた場合は、必ず処方せんを発行した医師に疑義照会を
しなければならない(薬剤師法第24条)。

薬歴簿の確認

調剤を行う前に、当該患者についての薬歴簿があれば、前回の処方内容の比較や体質、アレルギー等の情報を確認し、今回の処方に問題がないか判断し調剤を開始する。また、新患などでは、新たに薬歴簿を作成してから調剤を行う。
薬歴簿には患者情報、併用薬の有無(一般用医薬品、健康食品などを含む)、今までの処方内容、調剤方法、服薬指導で得られる情報、疑義照会の内容といった事項を記載するので、時系列的に患者の状態を把握することができ、的確な調剤と服薬指導に役立てることができる。
一般用医薬品の販売を行った際にも、薬歴簿を作成し記入する。薬歴簿の作成は薬物治療の有効性・安全性を高めるために必要不可欠であり、保険薬剤師にとって必須アイテムの一つである。もちろん、調剤報酬において、薬歴簿に基づいて服薬指導を行った場合、薬剤服用歴管理指導料
を算定することができる。

情報提供

服薬指導の際、薬剤師は患者やその看護に当たっている者に対し、薬剤の適正使用のために必要な情報を提供しなければならない。これは、義務規定であり積極的な情報提供を必ず行わなければなりません(薬剤師法第25条の2)。
情報提供には薬剤情報提供書やお薬手帳が広く用いられているが、レセプトコンピュータから印字されたものを活用する薬局が少なくない。しかし、同じ薬剤でも患者ごとに注意する点は異なるので、印字されたものをそのまま渡すのでは不十分。患者との対話の中からその患者に適した情報を加筆したり、患者の理解レベルに応じて表現を変えるなど工夫が必要である。

調剤録の記録・保存

保険薬局の開設者は調剤録を備え、最終記載の日から3年間保存しなければならない。しかし、保険調剤録は、調剤済みとなった処方せんに調剤録と同様の事項を記載すれば、調剤録とすることができるので通常、調剤済み処方せんの裏面に必要事項を記載し保存している。
調剤済み保険処方せんの保存期間は調剤録と同様に3年間となる(薬担規則第6条)。一方、分割調剤を行った場合は、調剤量や分割理由など必要事項を処方せんに記入し患者に処方せんを返却するので、別途調剤録を作成しなければならない。

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