プログラマーの現状と処遇改善への挑戦から垣間見える企業の課題

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レッドビーシュリンプの憂鬱 (ツギクルブックス)

帯にIT小説の書籍化 あの五十嵐さん・・・といった文字で思わず手に取りました。IT小説ってジャンルがあったのかという驚きとあの五十嵐さんって誰?という疑問からです。著者はさすがにプログラマーだけあって?文章も理路整然というか体系的に書かれています。ぜひ手にとってもらいたいので、そうだよなぁという箇所をいくつか挙げさせてもらいレビューといたします。

5章 経験の価値
IT業界ではなくても中年世代以上で「経験」という単語を使われる方がいらっしゃいます。それは自分の経験であったり、あなたの年齢と経験といった、ある種、他者を測る尺度として用いられることがあります。私は経験を価値とすることに違和感がありますし、ましてや年齢と経験をセットにしている方に非常に違和感を覚えます。年齢を重ねても経験が不足している人もいるし、年齢以上に経験を重ねている人もいる。そして「経験」は過去のもので未来にとって役立たないものもあるんじゃないかと。経験の価値とは?を改めて強く再考させてくれた本書に感謝とともに、これからも経験だけで社会人生活を送ろうと考えているかたがいれば本書を読んでみてください。

10章 変化する人としない人
上述のように「経験」に重きを置いているかた、あるいは子育てや介護など私生活で新しい技術や知識習得に時間を割けないかた。個々人の事情はあると思います。本書では変化する人としない人が登場します。いわゆる「変化しない人」の結末はあまり良いものではないと想像されたかたもいらっしゃるはずです。詳細は本書でご確認ください。

26章 ずっとお城で暮らしてる
1つの企業(職種)に長く勤めている弊害も有ることを改めて考えさせられました。それこそ経験や慣習が幅をきかせたりすることで本人が変化しづらくなる、そして本人が要職にあればあるほど、企業としても変化しづらくなるのが業界を問わず多いのではないかなと。経験や慣習が幅をきかせない土壌を作っていくことが大切だなと改めさせられました。

全般的に
ネガティブな部分ばかりに見えますが、上記はなるほどなぁとともに自戒の念があったので書き出してみました。年齢的に? 経験うんぬんを口走りやすくなりますし、変化をしづらくなる、そして1つの企業に長く勤めているという、まさに本書に登場する何名かの人物と重なる部分があったので。自分が変わらないことにはどの企業にいても先は長くないということはこれからますます明白になっていくのではと思いレビューといたします。

感想

冒頭はIT技術専門用語が多用されていて注釈はあっても戸惑う方は一定数いるかもと感じましたが、読み進めていくうちに気にならなくなっていきます。というのも、専門用語よりもストーリー展開のスピーディーさと次はどうなっていくのだろうというワクワク感が勝ってしまうからです。冒頭にも書きましたが、体系的に書かれており、読んでいる途中で、あれはどうだったっけ?ということがほとんど無いのでストレスが少なく読めました。今後ますます活躍の場が広がるプログラマーの現状と未来、そして処遇などに対応する企業(とその中のひと)の現在の課題が垣間見え、その課題提起とそれをよりよく認識するにはとても良い1冊でした。ぜひ手にとってみてください。今回も最後まで拙いレビューを読んでいただきありがとうございました。

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