チャーリィとの交感

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アルジャーノンに花束を〔新版〕(ハヤカワ文庫NV)

知的障害を持つチャーリィ・ゴードンは、脳神経の手術を行我、六歳くらいの知能のから徐々にIQ180以上の天才となっていく。
経過観察というタイトルで、チャーリィが書いた日記で一人称の文体で書かれている。
実験動物として使われたネズミ、アルジャーノンのようにどんどん知能の向上が見られ、同様にチャーリィもその経過観察の様子、書き方、表現力の成長が見られ、チャーリィの姿が文章として現れている。

心優しく、親切な青年だったチャーリィが、知能が優秀になっていく間に、今まで優しいと思っていた周囲の人々の本来の姿を知ってしまい、その彼らとのコミュニケーションについてひどく傷付き、そして自分も彼らを敵視していく過程が心に痛む。
周りの人間との違いに、チャーリィの孤独の感情はどんどん膨らまされ、それで苦悩するチャーリィ。
手術を勧めた大学教授のアリスとのロマンス(どちらかというと切なさや悲しさの方が強かった
)、職場の仲間たちとのいざこざ、手術をさせたニーマー教授、ストラウス先生。
そしてネズミのアルジャーノン。
キャラクターの姿を描写し、自分の姿を見せるチャーリィ。
何度か読みたい内容。

感想

チャーリィの成長。そして知能の下降。たった数ヶ月で瞬く変化を見せられたチャーリィに、気の毒に思い、深く悲しみを覚えました。
その気持ちは誰がわかるでしょう。賢くなかった時の方が、良かったのかもしれないのですが、それもチャーリィの感情はわからないでしょう。
チャーリィは、以前の賢くなかった「チャーリィ」を別人として、その正体を書き、その存在に不安を覚えていました。実際は、ただの一人の存在だったのですが、あまりにも知能が変わってしまったため、まるで二重人格のように思えるところが、辛いのではなかったのでしょうか。
実は、このブクペとして本のまとめを書くように思ったのは、チャーリィの経過観察を読んだからです。
チャーリィありがとう。

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