東洋医学の成立と発展

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東洋医学 (岩波新書)

アジア発祥の医学の総称「東洋医学」

東洋医学とは

広義にはアーユルベーダやユナニー、チベット医学を含むが、通常、日本で用いられる東洋医学という言葉は鍼灸や漢方薬などによる中国伝統医学を指す。

中国伝統医学とは

陰陽、五行、天人合一といった古代の哲学を、中国各地に自然発生的に起こった医療技術と結びつけて確率させたもの。

各地方における医療技術の発展

それぞれの地域の自然環境や食生活を反映して独自の発達を遂げている。

北部(黄河文化圏)

寒冷地の北方では地味があまり肥えていないことや気候条件が厳しいこともあって、薬用となる植物には恵まれなかった。そこで生活する人たちは先の尖ったものや温灸などによる刺激で血液の循環を良くする程度のことしかできなかった。このような知識の集積が灸療法を生み出した。

中部(揚子江文化圏)

ここは地味も肥えていて、多彩な薬草に恵まれていた。生薬について経験的知識を広げていくことになる。特に西部ではユーラシアから珍しい薬草が運ばれてくる。
反対側の東部では膿を出すための石鍼が発達していた。

南部(江南文化圏)

高温多湿のため、流行病の発生がよくみられた。急性の熱病に対してできる限り薬効を高めなければならなかったので、数種類の生薬を配合した方剤が発達した。

日本の風土に合わせて発達したのが漢方医学

中国伝統医学の鍼、灸、漢方薬は2000年以上の歴史を持つ治療法。
これらの中国伝統医学は朝鮮半島に渡って韓医学になり、日本に7~8世紀に伝わった。そこで漢方医学として中国の影響を受けながら発達していった。

東洋医学の治療法

鍼治療

ツボに鍼で刺激を与え、気血の巡りを改善し、身体のバランスを整える。細い金属鍼を用いる。

手技治療

ツボや経絡を刺激して、身体全体のバランスを整える。正骨や按摩など種類も多彩。

漢方(湯液)治療

複数の生薬を組み合わせた漢方薬を用いる。多岐にわたる薬理効果が全身に及ぶ。

灸治療

ツボに灸で温刺激を与え、身体のバランスを整える。冷え由来の症状に適している。

東洋医学と西洋医学の違い

医学の特長

西:科学的、局所的に分析。理論的。
東:統合的、全人的に観察。経験的。

分析方法

西:多種の検査を行う。精度が高く、客観的なデータをもとに診断する。
東:四診により全体・局所的にも診察。経験をもとに主観的に判断

治療方法

西:単一成分で生成された合成品をしよう。効き目が鋭い反面、副作用が多い。
東:自然成分の生薬を組み合わせた漢方薬や、鍼・灸を使用し、自然治癒力を引き出す。

東洋医学が意味する健康とは

環境により体内は絶えず変化

季節や環境、ストレスなどに対し、自然治癒力でバランスを取れる状態が健康とされる。

体調を崩したら漢方薬や鍼灸を利用

自然治癒力で排除できない病気の攻撃を受けた場合は、鍼灸、漢方薬などで病気に対抗する。

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