パンの歴史を紐解く

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パンの文化史 (朝日選書 (592))

お米は、かんたんに食べることができる。収穫、脱穀した後は水で炊くだけで済む。 だが、小麦はある事情によりこうは行かない。まず粉状にすり潰し、水と合わせてこね、さらに発酵させ、焼くという 長い手順を踏み、ようやくパンとして食べることができる。それほどに作ることが面倒なパンがどうしてこれほど食べられてきたのか。

本書を一読すれば、パンの辿ってきた歴史を垣間見ることができる。 海外の題材であるにも関わらず、とても読みやすい。パンに関する知識がなくともスラスラと頭に入ってくるような、分かりやすい内容だ。

単に時系列で話が展開されるわけではなく、様々な切り口から論じられる。地域による食べ方や製法の違い、宗教との絡み、遺伝子的な話...という具合だ。

文化史というジャンルのせいか近代的な設備ではなく、いわゆる「かまど」で焼いていた時代の内容が中心になる。オーブンや食パンなど、近代現代の言葉が出てくるのは終盤になってからようやく少し出てくる程度だ。

パンについて知りたい、古い文化にロマンを感じる、食文化に興味がある...そんな人には是非おすすめしたい。

感想

割いているページ数は少ないものの、「ヘンゼルとグレーテル」に出てくる魔女の家のかまどに関する考察が印象に残った。全体的に面白い内容のため、仮にこの下りがなくとも良書だと思う。

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