どんでん返しで幕を落とす

1316views善峰 凛善峰 凛

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ストーリー・セラー

<side A>
あなたがすきあなたがすきあなたがすきあなたがすきあなたがすきあなたがすきあなたがすきあなたがすき いままでありがとう ごめんね さよなら 元気で 幸せになってね

考えることによって、寿命が削られるという奇病にかかってしまった、彼女。
しかし、彼女の仕事は「小説家」。何も考えないということは不可能に近い。
小説を書くことを諦めるか、長生きすることを諦めるか。
彼女は昔から書くことが好きだった。しかし、学生時代の恋人や友人たちから作品を馬鹿にされ、書いたものを人に読まれることに極度なまでのトラウマを抱いていた。
そんな彼女の作品を認め、小説家への道をすすめた彼。
彼も、彼女が書かないという選択肢を選べないことをわかっており、彼女を最後まで支える決意をする。
そうして、彼女は死ぬ直前まで書き続け、小説家としての人生を全うしたのである。

<side B>
覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ覆れ

旦那にすい臓癌が発見された小説家の彼女。
つい先日、小説家の旦那が死ぬ話を書くのを面白そうと言ったから、罰があたったのだろうか。
しかし、書くことで現実に起こすことができるのであれば、書くことで彼女は神様に喧嘩を売ることを決意する。「書く」ことによって自分の理想を成し遂げようと考えた。
それが、小説家の自分の仕事であり、神様が決めて運命ですら覆すこととなると信じて。
そうして、彼女は書き続ける。そうすると不思議と現実が少しづつ、少しづつ覆っていった。このまま、彼の運命をも覆しきることができるのであろうか。

sideBにて
女性作家が死ぬ話を書いたから、今度はその旦那が死んだ話を書いたらおもしろいんじゃない、というコメントがでてくるので、sideAはsideBの主人公が書いた小説であることがわかる。
しかし、最後のあとがきにてさらに、どんでん返しが待ち構えている。
あとがきにて、sideBすら、小説であったということが判明する。これは有川の実話なのであろうか?そういった疑問を残して小説は幕を落とす。

感想

sideAの考えることによって寿命が縮まる小説家という設定は面白いのだが、そのあとがその設定が全く生かされず、普通の恋愛小説になってしまっているのがとても残念。sideBに関しては、Aを発行するために合わせて書いたという感じがして、とても残念だった。が、有川のラブストーリーが大好き!というのであれば、それが凝縮されているストーリーとなるので、お勧めかと思う

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