知っておきたい、近代日本の地震の歴史

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日本の地震災害 (岩波新書 新赤版 (977))

関東大震災

関東大震災=1923年、死者・行方不明10万5000人

  • 原因となった相模トラフによる巨大地震は元禄地震以来220年ぶり
  • 本震がM7.9、数分後にM7.2と7.3の余震あり
  • 東京・本所の被服廠跡地では火災旋風が発生、ここだけで死者4万4000人
  • 鎌倉や逗子では津波被害、神奈川の根府川地区では津波に加え、山体崩壊(土砂災害)

首都の新聞社が壊滅。当時ラジオはなく、デマが飛び交う

  • 新聞の最速復旧は東京日日新聞だが、それでも4日後(9/5の夕刊)
  • 東京に津波襲来、富士山噴火、秩父連山噴火(秩父に火山はない)などのデマを、地方新聞社が裏を取らずに掲載
  • 地震発生の夜、横浜で朝鮮人放火のデマが発生。やがて地方新聞が朝鮮人暴動を報じる。被災地では朝鮮人虐殺が始まり、死者は3000~4000人とも

断層出現!

北丹後地震=1927年、死者2925人

  • 発生直前に海岸の隆起(前兆)あり

北伊豆地震=1930年、死者272人

  • 数か月にわたる群発地震ののちに発生。要因は丹那断層

戦争に消された大震災

東南海地震=1944年、死者・行方不明1223人

  • 沿岸部の軍需工場で大被害。熊野灘では津波で死者も
  • 戦局は悪化。地震は戦意喪失につながるとされ、メディアでの報道はほぼなし

三河地震=1945年、死者2306人

  • 深夜3時38分の発生で、家屋倒壊の圧死者が多数

南海地震=1946年。死者1330人

  • 戦後の混乱期を直撃。津波(波高4~6m)による被害も

環境改変が招いた都市災害

新潟地震=1964年、死者26人

  • 石油タンクのスロッシング現象(液面揺動)による火災や、液状化現象による建物被害が注目された

宮城県沖地震=1978年、死者28人

  • 水田埋め立てや丘陵開発による新興住宅地に被害集中。高度経済成長の拙速な開発に疑問が

大津波襲来!

昭和三陸地震=1933年、死者・行方不明3064人

  • とくに三陸沿岸を大津波が襲う。綾里湾では最大波高28.7m
  • 住民の防災意識や避難行動で、明治三陸地震の死者22000人から大きく被害を減らす

チリ地震津波=1960年、死者・行方不明142人

  • チリ沖で発生したM9.5の大地震が要因。気象庁の警報は津波到達後だった

日本海中部地震=1983年、死者104人。北海道南西沖地震=1993年、死者・行方不明230人

  • 後者では奥尻島で被害甚大。10年前の日本海中部地震の記憶が残り、津波被害は最小限に

山地激震!

伊豆半島沖地震=1974年、死者30人。伊豆大島近海地震=1978年、死者25人

  • 不安定な急斜面で地域開発が行われ被害を拡大

長野県西部地震=1984年、死者・行方不明29人

  • 御嶽山が幅750m長さ1500mにわたって崩壊。火山は崩壊が起きやすい

新潟県中越地震=2004年、死者48人(当時)

  • 土砂崩れでライフラインが寸断。集落の孤立化防止が課題に

都市を壊滅させた直下地震

鳥取地震=1943年、死者1083人

  • 戦時下で仮設住宅はバラック、9年後の鳥取大火につながる

福井地震=1948年、死者3769人

  • 地盤が軟弱な沖積平野のため被害が甚大に

兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)=1995年、死者6433人

  • 震源が浅く、新しい耐震基準を満たしていない建物で被害が広がる
  • 「通電火災」のような二次災害も注目される

※発行は2005年

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