2015年10月に第2版が発表!

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制吐薬適正使用ガイドライン 2015年10月

がん薬物療法後の急性の悪心・嘔吐をどのように予防するか

【A】高度リスクに対しては、アプレピタント(もしくはホスアプレピタント)と5HT3受容体拮抗薬およびデキサメタゾンを併用する

【A】中等度リスクに対しては、5HT3受容体拮抗薬およびデキサメタゾンを併用し、特定の抗がん剤を用いる場合は状況に応じてアプレピタントを追加・併用する。

※急性嘔吐とは数時間以内に起こり24時間以内に消失するものである。

※高度リスクではNCCNガイドライン2015でアプレピタントの代わりにMARTAのオランザピン(10mg経口投与、1~4日目)をパロノセトロンとデキサメタゾンとの3剤で用いることが新たに提示されているが、わが国ではエビデンスがなく保険適応外であること、使用に際して眠気、禁忌に糖尿病があることに注意する。
※他の補助薬としては、状況に応じてロラゼパムやH2受容体拮抗薬、またはPPIを追加併用しても良い。

がん薬物療法後の遅発性の悪心・嘔吐をどのように予防するか

【A】高度リスクに対しては、アプレピタントとデキサメタゾンを併用する

【A】中等度リスクに対しては、デキサメタゾンを単独で使用。症例に応じて、アプレピタントとデキサメタゾンを併用、もしくは5-HT3受容体拮抗薬、アプレピタントを単独で使用する。

※遅発性嘔吐は、抗がん薬投与後24時間以降に発現するものと定義されている。

※ASCOガイドライン2011によれば、遅発性嘔吐は軽度のものが多いが、急性嘔吐の対処が不十分なときに起こりやすいとされる。
※高度リスクにおいてはデキサメタゾン4~8mg(2~3日目)とNK1受容体拮抗薬であるアプレピタント80mg(2~3日目)の併用がデキサメタゾンよりも有用であった。この2剤は5-HT3受容体拮抗薬とデキサメタゾンの併用に比べても優位に遅発性嘔吐を抑制しており、ASCOガイドラインガイドライン2011、MASCC/ESMOガイドライン2011で推奨されている。
※近年、MARTAであるオランザピンが、高度および中等度リスクの遅発期の悪心・嘔吐のコントロールに有用であるとの報告が多くなされており、わが国でのさらなる研究が期待される。

悪心・嘔吐の予防に対して副腎皮質ステロイドは進められるか

【A】有効であるが、催吐リスクと併用する制吐薬に応じた用法・用量での投与を行う。

※約25年前から有効性が証明されているが、作用機序は5-HT3・NK1受容体拮抗薬ほどには解明されていない。

※高度リスクでは急性悪心・嘔吐に対して予防的に5-HT3受容体拮抗薬と併用してデキサメタゾンを13.2mg~16.5mgを静注(16~20mgを経口)投与する。ただし、NK1受容体拮抗薬併用時には、CYP3A4によるデキサメタゾンの代謝阻害を考慮してデキサメタゾンを静注9.9mg、経口12mgに減量する。
遅発性悪心・嘔吐に対しては、2~4日目に投与するが、アプレピタント併用時には8mgを経口(6.6mgを静注)投与する。
※中度リスクでは予防的に5-HT3受容体拮抗薬と併用してデキサメタゾンを6.6mg~9.9mgを静注(8~12mgを経口)投与する。ただし、アプレピタント併用時には、CYP3A4によるデキサメタゾンの代謝阻害を考慮してデキサメタゾンを静注3.3~4.95mg、経口4~6mgに減量する。
遅発性悪心・嘔吐に対しては、2~3日目に投与するが、アプレピタント併用時には8mgを経口(6.6mgを静注)投与する。

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