息を吐くように嘘をつく人は何を考え、誰がそれを可能にしているのか。

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自分のついた噓を真実だと思い込む人 (朝日新書)

嘘をつくとはどういうことか

2種類の嘘の付き方

①事実を”あえて”告げない
②作り話で人を騙す

①と②はときに同時に用いられる(例>言えない事実を隠すために作り話をする)

嘘をつく3つの動機

①自己愛を満たす
②事実を否認する
③利得を確保する

人の流動性が高くなり、嘘をつきやすく、見破りにくい環境になっている
また、自己愛が肥大し、自分をあきらめきれない人が増え、嘘つきは増加傾向にある

嘘をつく人にわく感情

①恐怖
②恥
③喜び

人間は社会生活を行う上で、目先のことにとらわれるのではなく、長期に渡って社会に適応するため、嘘をつくことで被るリスクに恐怖や恥を感じる

しかし、日常的に嘘をつく人は

・罪の重さに対する自覚の薄さ、想像力の欠如
・幼少期からの経験で、ばれないとたかを括っていたり、嘘の上塗りで切り抜けられる自信がある
・周囲に肯定者(イネイブラー)がいる
・自分の嘘を真実だと思い込んでいる
・恐怖や恥に、人を騙しているという喜びが勝る と考えられる

イネイブラー:依存症患者の周りで本人の依存を肯定する人物のこと

嘘をつく人は「他人の欲望」を察知する能力が高く、周りに心酔者(イネイブラー)を生みやすい
我々の多くは真実なんて知りたくない
その事実を利用し、嘘つきは心酔者(イネイブラー)を増やす

イネイブラーは嘘をつき続けることを可能にし、ときに嘘に拍車をかける

人を信じると言うことは、信じている自分を信じることであり、
心酔者(イネイブラー)は嘘の証拠を突きつけられても
信じている自分を否定することになるため、事実を受け入れにくい

嘘つきの特徴

嘘をつく人が持ち出すもの

①権威
②信用できそうな雰囲気
③感じの良さ

これらを駆使し、自発的には決してしないことをさせようとする(例>ナチス)

見かけや言動から判断するのは困難

・嘘が証明されるまで時間がかかるため飄々としている
・「あえて事実を言わない」人は嘘をついているようには見えない

・自分のついている嘘を本当と思い込んでいると騙そうとしている意図はないように振る舞える

嘘つきは仲間意識を利用する

・嘘に薄々気づきながら見て見ぬふりをするイネイブラーがいると
 嘘をついている当人が嘘を事実と思い込む場合もある

嘘に気づいて怒らない寛大さは
①虚栄心 : 嘘を許容する自分への陶酔
②怠惰 : 嘘を否定して生じる事態からの逃避
③恐怖 : 嘘を暴くことで生じる社会的リスクへの恐怖 の3要因が絡み合っている

しかし、イネイブラーになると自身が実際には関与していなくても、
外部からは共犯者と見なされ、刑事・民事的罪を問われる可能性もある

イネイブラーになるリスクを引き受ける覚悟があるなら、騙されてあげることも必要

騙されやすい人の特徴

①現状に不満やコンプレックスがある
②孤立している

嘘を見抜くため”プチ悪人”のススメ

「何となく妙な感じ」に注意

①まず疑う
②質問をしてみる
③あなたが知っていることはしばらく黙っておく
④以前話したことを繰り返すよう頼んでみる
⑤嘘をついているときと通常の言動を比較する

嘘に気づいても感情的に問い詰めない

①相手が心を閉ざす
②嘘に上塗りをされる
③反撃に遭う などのリスクがある

「フレネミー」に注意

「友達(フレンド)」のふりをした「敵(エネミー)」、フレネミーは
相手を不安にさせ不幸にすることを喜びとしている。距離の取り方に注意

感想

複雑な思いで読ませていただきました。
現在教育現場で嘘を事実だと思い込むよう指導をしているケースも見受けられる気がします(就活の面接対策とかそうではないでしょうか・・・)。
著者はSTAP細胞問題で小保方氏に否定的な精神科医としてよく取りあげられている方で、STAP細胞問題も事例として多数あげておられました。
個人的には納得できるところと納得しかねるところとあったのですが、とても面白く読ませていただきました。
また、他書ですが、『人は、なぜ約束の時間に遅れるのか』の視考術を用いて考えると、嘘をつく人の行動原理がわかり面白いのではないかと思います。興味のある方はそちらも是非お読み下さい。

現状に心当たりがある方は一読すると自分が置かれている環境がどういうものが整理するきっかけになるかもしれません。是非 原本をお読み下さい。

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