しゅららぼんとはなんぞや。

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偉大なる、しゅららぼん (集英社文庫) [kindle版]

主人公、日出涼介は人の心を読む力がある。
これは日出家の中でも一部の人間が不思議な力を持って生まれるからである。そして、不思議な力をもって生まれた人間は、高校生になるのを機に滋賀は湖北にある、石走の日出本家で修業をすることとなっている。涼介も例外なく、高校生になるのを機に本家へ赴く。そこで日出家跡取り息子ので同い年の淡十朗と出会う。

しかし、涼介の高校生活は平凡ではなかった。淡十郎の趣味で真っ赤な制服を着て学生生活を送ることになったり、本来相入れるはずのない、棗家の跡取り、広海とも同じクラスとなってしまうのだ。

日出家は人の心を操ることができる。
棗家が人の体を操ることができる。
この両家の力は滋賀の琵琶湖に与えられたものであった。

こうして、小さくて丸い殿様のような淡十朗(実際石走に存在する城をかつての城主から譲りうけたため、日出家は城に住んでいた)その家来のような扱いを受けてしまっている涼介、そして様姿淡麗の棗のラブコメハイスクールが繰り広げられていく。

しかし、ある日、日出家へ招かれざる来客が訪れる。日出家が現在の住まいとしている、石走城の元城主の末裔であり、涼介の学校の校長である。校長は日出家の家長の淡十朗の父、淡九郎を不思議な力で動けぬ身にしてしまい、この城からもとい滋賀から出ていくことを要求する。

同日、棗の家でも同じことが起こっていた。そして、最悪なことに棗家の秘密をしらない母に目撃されてしまった。そこで、棗は心を操ることのできる日出家に記憶を消すことを依頼する。しかし、涼介、淡十朗ではすることができず、淡十朗の姉グレート清子が登場する。清子は日出家の中でもずば抜けたパワーの持ち主だったのだ。

記憶を消すため、棗家に集まった一同。しかしそこに校長が登場し、母親をも動かぬ体にしようとした。
その刹那、校長の力を撥ね返すことができないか、と涼介は棗の母へむかって己の力を放った。すると、しゅららぼぼぼぼぼぼぼぼん!!!!と大きな音がし、水柱が発生した。それに驚いた校長は逃げて行ってしまった。

このしゅららぼんこそが、琵琶湖の竜を呼び出す相図だったのだ。

実はこのとき、棗も涼介と同じことを考え母親に力を放っていた。日出と棗の力がぶつかりあったとき、竜を呼び出すしゅららぼんが発生する。かくして校長との決戦のおり、涼介と棗はしゅららぼんを放ち竜を呼び出すこととなる。しかし、しゅららぼんを起こす前にグレート清子は校長を自分の力で操ることができないか、と試してみる。すると、清子の技は成功する。だが校長はすでに誰かに操られていたことが発覚する。それは、今まで涼介、淡十郎を学校までに送りとどけていた使用人の源治朗であった。

源治朗はかつて八郎潟の湖の民であり、日出、棗家と同じ力を持ち合わせていた。しかし八郎潟から琵琶湖につれてこられ、自分のかつての記憶を消し去った日出淡八郎(淡十朗の祖父)に恨みを抱いており、今回のクーデターを起こしたのであった。

しかし、琵琶湖の竜からすると他の湖の民が自分の敷地内で力を使うことに怒り、しゅららぼんを相図に呼び出され、源治朗を消してしまう。こうして、淡十朗の父も棗の父も元に戻らず、途方にくれることとなってしまう。そこへ、棗が秘術を使うことを提案する。その秘術を使えば皆がもとにも戻るという。しかし、その代償に棗家が消滅してしまうというものであった。

しかし、止める涼介、淡十郎をよそに棗は秘術を放ち、皆は元に戻ることとなる。
そして最後にしゅららぼんの言葉の意味が明かされる。

感想

とにかくストーリーが長い。面白いのだが長い。
このあたりは万城目らしいといえばらしい。
タイトルに偉大なるしゅららぼんとなっている割にはしゅららぼんが明らかになるのは随分と先になる。それもストーリーが長いと感じた一因かもしれない。

ただ、滋賀に住む身としてはよく滋賀を調べてストーリーを作っているなと思った。ストーリーもしっかりと作りこまれている。最後にちゃんと落ちも用意されているので、ぜひ時間をかけてでもいいので最後まで読み切ってほしい。

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