恋愛はどちらか一方が止めたくなったら理由なく終わるもの。ストーカーはその不条理が飲み込めない。

2003viewsカタカナカタカナ

このエントリーをはてなブックマークに追加
「ストーカー」は何を考えているか (新潮新書)

なぜストーキングするのか

加害者の心理的背景には
・被害者意識
・「成功」への強いこだわり
・過去への強い不満
・独りで生きる事への極端な不安や過度の安定志向 などがあり、自分がストーカーという自覚はない

一方的に「別れ」を告げた相手は「人としておかしい」のであって「言われた自分は被害者」で「負けた」or「見捨てられた」と捉える

相手の苦悩・恐怖を半ば自覚しつつ、好意を持たれる望みをかけている
望みが絶たれると感情は憎しみに転じ、自殺or相手を殺害する事がある

加害者が被害者に求めるのは正直さ (侮辱はNG)
加害者にはストーキングに至ったきっかけ(問い)があり、それを解くと事態が好転する事がある

交際の開始時や高齢者間でも生じ、親がストーキングに加担する事もある

女性ストーカーは男性とどう違うか

別れに対し怒りが勝り、悲しみを消化出来ずにいる
恋人だった時の事を楽しそうに語る

男性は女性のプライベート空間を攻撃し、女性は男性の公的な場(職場など)を攻撃する

「恋人だった時は確かに愛し合っていた」と関係者全員で合意すると解決する事もある

タイプ別病態および危険度

ストーカーにはレベルがあり異なった対応が必要

①ストーキング依存症:ストーキングによる心理的報酬を望む
②ストーキング病:感情に支配され殺意の肯定に至っている←精神疾患と捉え入院や医療措置が必要

行動レベルの危険度
①マナー違反レベル:拒否してもメールが来る
②不法行為(民事訴訟)レベル:会社などでの待ち伏せ、名誉毀損
③刑事事件レベル:警察の警告を無視、傷害

心理レベルの危険度
①risk:2人きりになるのは避ける、対応次第で好転
②danger:危険が加速度的に増加、第三者の介入が必要「死んでやる」「誠意を見せろ」
③poison:殺人事件も起きかねない「殺してやる」「人生を破壊する」

殺人を決意した人にはどんなカウンセリングも効かない

ストーカーとの闘いは一生続く

警察の対応はなぜ後手に回るのか

ストーキング(刑事的不法行為)と熱心な求愛(民事上のトラブル)の境が曖昧

警察介入の判断の一つは「明確に拒否したか」

被害は常時記録する

警察への警告依頼:「警告申出書」を正式に提出
告訴:弁護士に告訴状作成依頼 or 警察に調書作成依頼

対応は担当警官によって異なる
たらい回しされてる間に危険が増したら110番通報する

提出した「被害届」「告訴」は取り消さない

カウンセリングはどう行われるか

被害者
被害者の多くは自分が悪いと思い込まされていたり、加害者と共依存に陥っている
どんなに性格や態度が悪くても犯罪の被害者になるいわれはない
被害を自覚し、他人に依存せず、自分で闘う覚悟を持つ

加害者
自分の感情は自分で処理する:ストーキング以外の正規の方法で自己主張できるよう訓練する
相手の感情は相手の自由:自分の主張を押し付けても意味がないと理解してもらう

※注意※カウンセリングで事態が急激に悪化する事もある

個人と社会はどう対応すべきか

新しい恋人の仲裁は絶対に避ける

被害を相談されたら
①何が起きたのか:時系列に背景と人間関係
②一番の問題は何か
③どうしたいか:離れて欲しい、処罰、慰謝料
を確認し、アドバイス・サポートをする

解決金には安易に応じない
応じる場合、示談書にお金の意味・授受に関する条件を明記する
例>直接間接にかかわらずいかなる手段においてもお互いと双方の家族・友人・仕事関係者に接触しない

感想

怖い。ですが、自分に加害者の傾向がゼロかと問われると…様々なことを考えながら心して読みました。
恋愛の始め方に関するマニュアルは多数存在するのに、別れ方を指南するものはないとの意見に納得しました。
なるべく誤解が生じないよう気をつけてまとめたつもりですが、生兵法はかえって危険ですので、差し迫った危険を感じている方は正規の機関にご相談ください(著者はNPO法人ヒューマニティ理事長)。

関連まとめ

本のまとめカテゴリー


コメントを書く