「64」警察のテーマを全て盛り込む長編ミステリー。本の世界にのめり込みたい時に読む本

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64(ロクヨン) 上 (文春文庫)

あらすじ

14年前、少女が誘拐され、その犯人の指示に従い身代金わ受け渡したにもかかわらず、その少女は死体となって発見されるという事件が起きた。
いまだ未解決のその事件は、昭和64年に起きたことから通称『64』と呼ばれていた。当初、大規模な捜査本部が設立されたその事件も、今はもう小さな捜査班があるだけで、その影を潜めていた。
その初動捜査に特殊班として一時期身を置いていた三上義信は、64事件後長く身を置いた刑事部から昨年警務部の秘書課に広報官として異動となった。長年の警察内部の対立、刑事部対警務部の争いの渦中へ急に放り込まれた三上は、刑事として隠蔽体質の警務部広報室の改革に乗り出す。その改革が軌道に乗り掛けたちょうどその時、娘三上あゆみが家出した。警察への特別捜査依頼が唯一の頼みの綱となった今、警務部へ強く出ることが出来なくなった。仕事もうまくいかず、娘の行方もわからず、妻は引きこもりに。そんな焦燥の中、64事件に関するものだと思われるメモについて嗅ぎ回る警務部の同期の情報がはいる。三上は広報官として、そして64事件に関わった一刑事としてまた再び14年前の事件の謎に迫ることになる。

壮大な超大作長編ミステリー

刑事部対警務部、マスコミ対警察、改革と挫折、告発と隠蔽。警察に関わるテーマ全てが盛り込まれた647ページ(単行本)にも及ぶ長編。最後の100ページになっても、まだ何もわからない。そしてついにそのラスト、散らばっていた事件の破片が1つのストーリーをもとにどんどんと繋がっていく。その時、比喩ではなく全身に鳥肌がたち、貪欲に真実を求める手を止めることができなくなる。

感想

横山秀夫さんの作品を初めて読んだのは、直木賞受賞作品の「半落ち」で、今回は二作目でした。わたしは、2つに共通する主人公のキャラクターに魅了されます。寡黙で、その経験を物語る風格をもつベテラン刑事。正義を象徴する職業である刑事の理想像としてわたしか思い浮かべるまさにその理想像のように感じられ、容易に主人公へ感情移入できました。
少しずつ事件が見えてくる気がするのだか、わからない。続きがきになる。読みたい。知りたい。そんな気持ちでちょっとした時間でも本を取り出しては読んでいました。
細かく区切られているので、長編を一気に読む時間がなくても無理なく読むことができました。
久しぶりに読み終わった時、大きな達成感を味わうことができました。

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