生物地理学から読み解く 生命の進化 と 大陸移動説

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なぜシロクマは南極にいないのか: 生命進化と大陸移動説をつなぐ

動植物の分布から導き出された進化論

進化論の発表前,人々は自然神学(全ての生物は神が適時適所に創造し,配置している)を信じていた.
その場合,同じ環境であれば同様の生物が存在するはず.
しかし,東太平洋赤道付近のガラパゴス諸島は,カエルが生育するのに適した環境なのにカエルがいない・・・
これは,神が配置し忘れたのではなく,カエルが海を渡れなかったからではないか?

→全ての生物は1種の生命が環境に適応するため進化し分岐していった(ダーウィンの進化論)

化石の発見場所が地球史観に起こした革命

大陸移動説の発表前,大陸は不動と信じられていた.

離れた場所の生物の分布が似ている.
化石の分布も似ている.
古代の生物が陸路を伝って,拡散していったのなら,その途中でも同種の生物の化石が見つかるはずなのに見つからない.
これは,大地が裂け,離れて行ったからでは?

→大陸はかつて1つであり,離れて行った(ウェーゲナーの大陸移動説)
太平洋とインド洋は生物の拡散に影響しないが,東南アジアとニューギニア,オーストラリア間は生物の移動を拒む壁が存在し,生物の拡散を妨げている

ハワイ諸島,ガラパコス諸島,チャンネル諸島などがなぜ進化のるつぼになったのか

進化の過程は劇的な突然変異によることはほとんどない。
自然選択の繰り返しにより緩やかに変化をしていく。

島々への生物の移動は種の放散により起こる。
空を飛べるもの、海を泳げるもの、風に乗って移動できるものなどは島々に渡り繁殖する。
そのため、四本足で動き、泳げない動物は島には少ない.

ガラパゴス諸島のような島々は種の放散は起きるが、島々間の種の生殖は容易ではなく
結果的に種の分化が進み、ファンタジーのような世界が成立した.

水生生物界における生物地理学

水生生物界のシャチは後天的な学習によりシャチの群れごとに文化が存在し、
その文化の違いが遺伝的な分化を進める役割を果たしている。

これは人間と類似しており、シャチも人間同様、
どのようなものでも簡単に学べるということではないが
教育の種類によって遺伝的変化を行うことを示している。

人類の生物地理学的歴史をめぐる論争

進化論は社会生物学にも大きな影響を与え様々な論争を呼んだ.

しかし、人類は見た目の多様性に対し、遺伝的な差はほとんどみられない.

ユーラシア大陸において技術の発達が進んだのは、
自然に恵まれ農耕が早くから発達したことと
陸続きで、技術の伝達・改良の反復が容易であったためと考えられている.

ニューギニアやオーストラリア、アメリカなどは
地理的に隔離されていたため,進化が遅れたのだ.

生物と地球の偉大なる融合

生命と地球は「争いながら」ともに進化する.
進化は、過酷で血みどろで爽快で悲劇的で驚異的なドラマを膨大な時間繰り返し
情け容赦のない歴史を刻んでいる.

その本当の意味を理解したら、世界の見方が永遠に変わる。

感想

スケールが大きく,日々の悩みがとてもつまらないことに思えてきました.
たまにはこういう本を読まないと駄目ですね.
何も解決しなくても,悠久の時に思いをはせリフレッシュする時間を持つのは良いものです.
皆(全ての生物)頑張って生きている.だから,自分も頑張って生きていこうと思えました.

また、オオトカゲに食べられる小さな象や小人族が実在したなど、
愉快なトピックスが沢山あります。興味のある方は是非一読下さい。

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