学歴最強の東大で「内定を取れない学生」をみれば、世間が就活生に求める「●●力」が見えてくる

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内定とれない東大生 ~「新」学歴社会の就活ぶっちゃけ話 (扶桑社新書)

2012年における就職前線

「ネット就活の普及」および「大学生の増加」により学歴は重要性を増している

・ネット就活により有名企業へのエントリー数が激増

・「学歴フィルター」は確率の問題
 学歴の高い大学は,優秀な人材がいる確率が高い.
 応募数の激増(数万件)のため,絞り込む手段として学歴を利用するケースは多い.

・良い人材を拾い上げるために ・・・エントリーシート(ES)の難易化
→学歴の低い大学に良い人材がいないというわけではない.
→ただ,探す手間をかけられない.
→そのため,ESを極端に難易にする,もしくは工夫する(本気で志望する人しか受けないよう仕向ける)
→「手書きのESしか受け付けない」 「縁故採用のみ」と明言するところもある.

「東大生」というプラチナチケットが有効なのは書類選考まで

・東大生は有利か
→東大生は「東大生専用会社説明会」があり,そもそも合同説明会に行かないことも多い
→企業によっては「東大生」の採用人数が決まっている
→そのため,「東大生」の敵は「東大生」

→そうでない企業もESまでは無条件で通過するケースは多い
→しかし,面接で東大生であることが有意に働くとは限らない

東大生で就職活動の満足度が高かった学生と低かった学生

就職活動を行った東大生192名にアンケートをとり,
満足度が高かった(就活に成功した)学生と
満足度が低かった(就活に失敗した,もしくは不満がある)学生に分け,その違いを分析した.

就活への満足度に影響のなかった項目

  • 居住状況 (実家か,一人暮らしかなど)
  • アルバイト経験の有無
  • BMI値 (体格指数: 体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))
  • 現役・浪人の区分
  • 親の学歴

BMI値は,米国の「太っていると出世できない」という通説から健康管理能力・容姿の指標として求めた
「アルバイト経験があると有利」 「現役生は優秀」 「浪人生はつぶしがきく」などは噂に過ぎないことが読み取れた.

就活への満足度が低かった学生【不満組】の特徴

  • 毎日朝ご飯を食べる と回答した人が多め
  • 睡眠時間が 満足組に比べ長め
  • 親と全く話さない人は 不満足組が多い
  • エントリー数が多い
  • 志望動機は知名度や給料などが高く,ややミーハーな印象を受ける

お受験では「朝食は必ず食べる」などと言われるが,就活に関しては逆の傾向が見えた.

就活への満足度が高かった学生【満足組】の特徴

  • 男女交際が活発
  • 不満組に比べ,睡眠時間が短く,朝食を抜く傾向もある
  • 就職活動は就活サイトに頼らない
  • 海外への渡航経験が多めで,TOEICスコアも高め

もっとも,海外への渡航経験などは面接などで評価につながっていないようだった.
男女交際が活発なことから,人好きされる(人として魅力がある)ことが要因になっており,渡航経験もこれにつながっているようだ.

アンケートでは現れなかったが,インタビューからは満足組もミーハーな理由で会社を選んでいることが読み取れた.

国内大手企業で内定を得るための結論

・誰にでもあてはまる万能薬は存在しない

・内定を勝ち取ったのは,就活を行った時点で
社会や仲間とのかかわり合いの中で,自分のことを正確に理解し,
自身の興味関心と適性を適切にとることが出来る,「大人」になっているかどうか. ということのようだ.

しかし,外資系企業は必ずしもこの結論が当てはまらない

  • 東大生が「優秀」と感じる東大生は,官僚や日本企業離れを起こしている
  • 感想

    現役東大生と東大卒の編集者がタッグを組んで作り上げた本.
    そのため,東大独自の捉え方や物言いも多く,興味本位で読む分には面白いですが,学歴コンプレックスのある方は読んでいてイライラしてくるかもしれません.
    結末は,社会に出た後の人間にとっては「そりゃそうだろー.」というものですが,渦中にいると分からないんですよね.2回目の就職活動に赴く人には為になると思います.
    最後の就職活動に対する提言は,ちょっと違和感を感じました.社会にはびこる暗黙知は理解して重く受け取るか,そもそも気づかないかの二択ではなく,理解した上でスルーするというのも手ですから,システムを変えなくても,対応できる気もします.
    全体的に理路整然とまとまっていて読みやすく短時間で読めます.就活や東大生の考え方に興味がある方には面白いと思います.読んで腹を立てそうだと思う人は読まないほうが良いですよ.

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